02.16
旧市街城壁 (エストニア・タリン)
エストニアのタリン旧市街には、町を守る中世の城壁が綺麗に残っています。バルト三国の他の町を見ても、これほど城壁の保存状態が良いところは他にありません。僕がタリンをことさら気に入っている最大の理由が、この中世そのままの城壁なんです。
タリンの城壁は1265年に建築が開始され、現在の形になったのは14世紀のこと。最盛期は1530年で、高さ14~16m、長さは2.4km、厚さは最大で3mにも及ぶ強固なものとなり、城壁に沿って46の塔が作られました。すべての塔にはユーモラスな中世の名前が付けられています。
後年の鉄砲の進化とともに城壁の重要性は薄れて徐々に壊されていったものの、現在もタリンでは1.9kmの城壁と25か所の塔を見ることができます。城壁の歴史やそれぞれの塔についての詳しい説明は、ツーリストインフォメーションセンターで入手することができます。
タリンの旧市街をぶらぶらお散歩しているうちに、城壁や塔を一通り見て回ることができました。
その中でも特に見栄えの良いスポットを写真で紹介していきます。
トーンペア城
まずはこちら、丘の上にあるトーンペア城 Toompea loss です。
さすがお城、裏側から眺めれば立派な城壁が見てとれます。
ネイツィトルン周辺
お城のそばにあるネイツィトルン Neitsitornの周辺の城壁も見事です。
この塔は「乙女の塔」あるいは「処女の塔」と呼ばれ、町の娼婦を収容した牢獄に使われていたそうです。
周りは芝生の緑が美しく、絶好のお散歩スポット。
向こうに見えている尖塔は聖ニコラス教会のもの。タリンにある教会などの見どころについては、タリン旧市街の見どころのページに分けて写真を掲載しています。
丘の上のトーンペア地区の城壁を見たら、下町とを結ぶ「長い足」または「短い足」と呼ばれる小道を通って丘を下ります。
スール・クルストゥル通り
タリン城壁の中でも特に様になっているのが、スール・クルストゥル通り Suur-Kloostri が城壁をくぐり抜ける門。円形や四角形の塔が建っていて、いかにも中世の城壁という風情を漂わせていますね!3つの塔の名前はNunna、Kuldjala、Sauna。ここは隣接する高校がマネージメントしているそうで、上に登ることができるようになっています。
Kitagawa、タリン旧市街を歩く。
基本的に町歩きの時はいつも手ぶらなんです。ぐるぐる同じ場所に戻ってきたり、そのうち迷子になっちゃったり。困ったときはiPhoneのGPSが頼りです。(笑
塔の広場
塔の広場 Tornide väljak はその名の通り、城壁の塔がぽこぽこと立ち並んでいる広場です。
とんがり帽子の塔が何ともカワイイですね!全部名前が付いているんですよ。
手前は公園になっています。城壁を背景に記念写真を撮るにはおすすめのスポットです。
ラボラトゥーリウミ通り
塔の広場から見た城壁の裏側は、ラボラトゥーリウミ通り Laboratooriumi です。
城壁の内側の小道なので薄暗く、ちょっと圧迫感ありますね。城壁は外から見た方が絵になります。
無残にも城壁が壊されていますが、これはこれで壁の厚さが分かって興味深いところです。
スール・ランナ門
城壁の北端に位置するスール・ランナ門。
この外側は砲塔で、太ったマルガレータという愛称が付けられています。
以上は2012年に撮った写真です。
ここからは2013年に撮影した写真を掲載します。
ヴィル門
旧市街の正面に当たる ヴィル門 Viru Väravad。向こうに続く通りと合わせて絵になります。
ここは滞在中に何度も通った馴染みの門。手前にお花屋さんが軒を連ねて一日中賑やかです。
地図を見たり町を歩くと、ヴィル門と城壁の位置がずれていることに気付くかもしれません。気になってタリンの16世紀の図面を見てみたら、どうやらヴィル門は城壁から外に張り出して造られていたようで、塔の裏に大がかりな門があったようです。これは残念ながら交通のために1880年に壊されており、今では往年の姿を想像するしかありません。それでもなお、この2つの小さな円柱の塔は町のシンボルになっているとのことです。
セーターの壁
ヴィル門を入って2つ目の小道を右に入ると、城壁に沿ってセーターの露店が並んでいます。ここはsweater wallという愛称があるようです。
ヘルマン・タワー・ギャラリー
セーターの壁の露店が途切れたところに、城壁の上に出ることができるヘルマン・タワー・ギャラリー Helleman Tower Gallery があります。タリンでも城壁に登れる場所は限られているので、ここは見逃せないスポットです。
城壁オープンテラス
ヘルマンタワーギャラリーから城壁のオープンテラスに出てみました。
とにかくタリン旧市街の城壁を気に入っているKitagawa、ここが旅のクライマックスになりました!
塔の上からタリン旧市街を望む。
タリンの町はこれでもまだ全てを見れていないので、ヘルシンキに立ち寄る際は船に乗って改めて足を延ばしてみたいと思います。
おとぎ話の国のようにとんがり帽子の塔が並んだタリンの城壁、本当に可愛くて大好きです。
2013年, 2012年以前, '13 エストニア, '12 エストニア
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