07.19
世界遺産アビラ、美しい城壁の町 (スペイン旅行記)
今日は美しい アビラ Ávila の町をご紹介します。
アビラ旧市街はぐるりと強固な城壁に守られており、その端正な外観と囲みっぷりはヨーロッパで一番!どこから眺めても完ぺきな中世の城塞都市を一目見るために訪れる価値あり。内外に点在する教会と合わせてユネスコ世界遺産に登録されています。
行き方
スペインの首都マドリードからアビラまでは1時間半~2時間。
鉄道ならアトーチャ駅から、バスなら南バスターミナルから乗車できます。
また、アビラとセゴビアを一日で周るマドリッド発の現地発ツアーも催行されており、日本語ガイド同行ツアーもあり。セゴビア Segovia では壮大な ローマ水道橋 が見どころで、こちらも世界遺産に登録されています。
Kitagawaはイベリア半島を車でドライブしており、セゴビアからアビラまで車で来ました。
距離は70kmほどなので1時間くらい。ツーリストインフォメーションのある城壁の北にはパーキングメーターも多くあり簡単に駐車することができました。
ここアビラでは1泊しており、Hotel H2 Avila に宿泊しました。
H2はスペイン資本のホテルチェーンで安さの割に設備が良いので車で旅行されるならオススメです。予約せずにウォークインで泊まりましたが、ツアー客で結構混み合っていたので予約した方が安心でしょう。
アビラ旧市街
アビラで最大の見どころは旧市街を囲んでいる城壁!
イスラム教徒から防衛するため11世紀に造られたもので、ヨーロッパの城郭の中でも断トツの保存状態の良さ。まずは地図を示します。
以下が観光局の見どころマップ。
後述しますが、最後に4番の展望台 クアトロ・ポステス Cuatro Postes に登ってみると城壁に囲まれたアビラの様子を俯瞰できます。
旧市街は東西に約900m、南北に約450mあり、城壁の長さは2,516mにも及びます。
内外をつなぐ門は9つあり、特に立派な西側の7番アルカサル門や5番サンビセンテ門から入ると良いでしょう。アルカサル門の前にあるサンタテレサ広場から順に写真を掲載します。
サンタテレサ広場 Plaza de Santa Teresa
人通りが絶えずに賑やかな一帯です。
城門越しに見たサンタテレサ広場の様子。
アルカサル門 Puerta del Alcazar
2つの塔とアーチを持つ立派な城門で、高さは20m。
兵の出入りに使われていたそうです。
門の傍らにユネスコの銘板を見つけました。
1985年に アビラ旧市街と市壁外の教会群 Old Town of Ávila with its Extra-Muros Churches として文化遺産に登録されています。
まずは城壁に登ってみよう!入口は2つ
アビラの城壁は上に登って歩くことができます。
登り口はアルカサル門とカテドラル北側の2か所。上ではつながっていませんがチケットは共通なので両方とも見ることができました。
2015年、2016年現在の入場料は 5ユーロ。月曜日を除いて午前10時~オープンしており、閉まる時刻は季節によって異なるので こちら の公式情報を確認してください。
下の写真がアルカサル門の内側で、階段下にある小屋でチケットを買えました。
標高が高いアビラの岩山の上に築かれた城郭。
外観が取り上げられることがほとんどですが、ここから眺める周辺の景色もまた絶景です。一段低くなった周りに広がる町並みや遠方に霞む山脈が壮観!
他方のカテドラル北側から登ると町の果てまでつながっている北側の城壁も歩けます。
こちらは傾斜があって思いのほか大変でした。
観光の時間が短い場合、まずはアルカサル門に登って周辺を見下ろした後、旧市街のカテドラルや修道院を先に見学した方が良さそうです。以下に東西南北ぞれぞれの城壁の様子を掲載しますので参考にしてください。
東側アビラ城壁
東は広場に面している正面側ですね。
立派な城門をはじめ、城壁がカテドラルに食い込んでいるなど変化に富んでいて面白い部分です。
上から見下ろすと想像以上に高くて足がすくみました。
高さは平均でも12mあるのだとか。
アビラのカテドラル Catedral de Ávila
後陣が城壁の一部を成しているカテドラル。
12世紀初めから建設が始まったとされており、スペイン初のゴシック様式と言われる大聖堂です。内部の美術品も見逃せません、観光局の情報では16世紀に作られた祭壇などが主な見どころとなっています。
南側アビラ城壁
南は壁の外側に広々とした遊歩道が整備されていました。
こちらは岩山と城壁の融合した様子が興味深い。
眺めが良く、赤茶色の静かな市街地が広がっていました。
向こうに見えているのは サンティアゴ教会 Iglesia de Santiago です。
城門の一つを発見。
さらに歩いて行けばサンタテレサ修道院前の城門に辿り着きます。
延々と続く城壁。
さすがにこの辺りまで見に来る観光客は少ないようです。
とうとう城門もただの穴になっちゃいました。
この城壁、早く作るためにローマ時代の古い石塀やお墓の跡を活かしているそうで、9年で完成させたのだとか。
サンタテレサ修道院 Convento de Santa Teresa
17世紀のバロック様式の修道院。
城壁の内側にあり、カルメル修道会の改革に尽力した聖テレサの生家跡に建てられたため聖地となっているそうです。
城門越しに見たサンタテレサ教会。
この写真を撮っていてとても奇妙に感じました、この教会だけ東向きになっていません。理由を調べてみるとかつて聖テレサの部屋があった場所を重視したため北向きに作られたようです。
北側アビラ城壁
北は芝生の丘に面していて清々しい眺め。
城壁は厚さが3m、ポコポコと並んだ見張りの半円塔は全体で88か所もあるそうです。
いくつかの半円塔は入ることもできます。
内側の通路はこんな感じ、どこまで行けるのか分かりませんが延々と続いていました。
来た道を歩いて戻るのは大変なので、上の写真で見えている北門から下に降りることにしました。
ちょうどこの辺りに車を停めてあったので、僕らの観光はここで終了です。
西側アビラ城壁
最後に西側。
こちらは遠くから眺めるに留めましたが、完全にぐるりと一周している様子が分かりました。
クアトロ・ポステス Cuatro Postes
アビラの北西にある高台から旧市街を一望することができます。
ぜひ忘れずに最後に登ってみてくださいね。
Kitagawa、中世の城塞都市が大好きなんですがここの美しさと完ぺきな囲みっぷりには感動です!全体の均質な仕上がりときちんと一周している状態で今に残っているのは貴重な存在。何度も訪れている タリン旧市街 と同じくらい気に入りました。
この後は、城壁と水道橋という2つの魅力が一つに融合した ポルトガルのエヴォラ旧市街 や、海に面する城塞都市 マルタ島のヴァレッタ旧市街 を訪れます。
【URL】 www.avilaturismo.com/en/
【住所】 Avda. de Madrid 39, Ávila, 05001 SPAIN
アヴィラ詳細地図 (12.8 MB)
アヴィラ見どころ 営業時間と入場料リスト (734 KB)
アヴィラ英語パンフレット (5.5 MB)
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