ホテル滞在記「ウェスティン スィレイベイ リゾート&スパ プーケット ホテル」の口コミ情報
Kitagawa@Thailand です、サワディーカップ。
タイのプーケット島に 2010年8月に開業した ウェスティン スィレイベイ リゾート&スパ プーケット ホテル The WESTIN Siray Bay Resort & Spa PHUKET に滞在しました。
オープン間も無いこともあり内容には難があるのですが、複数のリクエストを頂戴しておりますし、既に何回か泊まっていますので、いったんレポートをアップさせていただきます。
ホテルの場所はスィレイ島となりますが、ほとんどプーケット島の一部と言ってよい地形であり、プーケットタウンの郊外に位置します。
場所は相当に辺鄙な場所にあり、GPSが無ければ辿り着けなかったかもしれません。ホテルまでは地元の人が生活する路地を延々と走っていくため、道中はビーチリゾートとは程遠い雰囲気 です。本当にこの先にウェスティンがあるのかよ?と不安になりつつ進んでいくと、ようやく(本当にようやく!)ホテルの明かりが見えてきました。
プーケットではどこのリゾートもウェルカムドリンクに凝っている、と以前書きましたが…今回も期待通り僕をビックリさせてくれました。
ここはなんと セロリのジュース!僅かに甘く爽やかな口当たりで、パックで売って欲しいくらいです(笑
南国のリゾートで多い、オープンエアのロビーです。
スタッフの皆さんは、こちらから声をかけると機敏なんですけど、他の事に忙しいのかなかなか気付いてもらえないことが多々ありました。あと、英語で話していても途中からタイ語になっちゃうのはご愛嬌でしょうか。
ロビーの壁に作られたオブジェ。う~ん、ワカメ。
ロビーでのWi-Fi接続は無料。一方、お部屋でネットを使うのは有料ですが、ホテルが貸してくれるLANケーブルは壁のモジュラーまで長さが足りないという代物です…。
さて、チェックインです。
これが、ウェスティンにしては有り得ないくらい待たされます、しかも毎回!まぁ急いでいないのでどれだけでも待ちますが、本当にいつもいつまででも待たされます。一方、チェックアウトは非常に迅速です。
余談ですが、左の写真の日はセロリのジュースが品切れで、別の飲み物でした。今のところ一事が万事こんな調子です。
日中の雰囲気。
ちょっと気になったのは、同じ時刻にチェックインしても、毎回スタッフの顔ぶれが違うようです。せめてSPGデスクだけでもスタッフを固定してくれれば安心感が増すのですが…
一方、何度も会っているスタッフならこちらを覚えているかというと、これも全く記憶に無いようで…レセプションに余裕が出てくるには少し時間がかかりそうですね。
宿泊棟は斜面に点在しており、相当な急勾配の道路や階段で結ばれています。
屋外を通るので、雨の日はなかなか大変そう。バリアフリーはほとんど考慮されていないように感じました。
車はもちろんバレーパークが可能です。ただし、すぐ駐車場に入れてきて鍵を返してくれるパターンと、車の預かり時に引換証を発行するパターンの、2通りがありました。これではそのうち鍵が行方不明になることは目に見えていますので、早く後者に統一するべきです。
お部屋へは荷物と一緒に手前のカートで連れて行ってくれます。
一般の(ヴィラを除く)お部屋は約20棟に分けて建っているようです。一つの建物は2階建または3階建で、建物ごとの客室は10~20室。これがどういうコンセプトに基づく設計なのか分かりませんが、ゲストの立場から言えば部屋からレストランやプールに行くのが大変だし、逆にルームサービスが来るにも非常に時間がかかっています。雨が降ったら、部屋から出るのも億劫になりそうです。
なお、2010年10月現在はリゾート内のマップが用意されていませんので、以下は客室のフロアマップから。
シービュールーム
さて、お部屋を見てみましょう。
スタンダードなお部屋でも 50~58平米と、非常にゆとりある作り です。
全室シービューで、かつ50平米以上とは、なかなか凄いですね!ベッドやリネン類も心地よく、空調の調子も良好で、とても気持ちよく眠れました。お部屋に生花があるのも好印象です。
【ダブルベッド2台のお部屋】
【ダブルベッド2台のお部屋】
上と同じタイプですが、こちらは左右対称のレイアウトです。
【キングサイズベッド1台のお部屋】
【キングサイズベッド1台のお部屋】
上と同じタイプですが、こちらは左右対称のレイアウトです。
お部屋の特徴
キングサイズベッド1台のお部屋だと、二人掛けのソファがあります。
デラックス・シービュールームでは、バルコニーにもソファがあります。
プールアクセスルームには、バルコニーの前にプールがありますよ。
各宿泊棟の1階部分にはプールが作られています。これはホテルの共用プールと全く別で、1階の客室専用であり、バルコニーからしか出られません。プールの向こう側は建物が切れており、海や空に続いているような錯覚を覚える素敵な作りです。
アップグレードで2回、このプール付きのお部屋に泊まりましたが、とても良かったです!ホテルのプールよりこちらを気に入りました。
お部屋の設備
照明はパネルのコントローラではなく壁面のスイッチでした。
この大き目のスイッチ、最近のホテルで時々見ますが、どこのメーカーなんでしょう?タッチが好ましく、自宅もこれにしたいと思っているんです。
iPhoneのステーションもお部屋に装備。
DVDプレーヤー。
最近はどこも韓国製ですねぇ。ちゃんとバスルームにもスピーカーが回っていました。
ミニバー
充分な内容です。
お水はミニバーに2本とバスルームに2本がコンプリメンタリで用意されていました。
氷は電話して持ってきてもらうのですが…サービスエキスプレスに頼んだ物が部屋に届くには、たいてい非常に時間がかかりますし、下手すると忘れて届きません!
コンプリメンタリのコーヒーや紅茶。
時期によって品や数がまちまちのようです。
スナック類やグラスも、数が足りなかったり種類が違うことが度々ありました。
あと、アメニティとしてコンドームが用意されていたり…ここのウェスティンの目指す所がどこなのか、首を傾げたくなります。
どうしてこうなるのか
最も理解に苦しむのは、用意されているコーヒーは ペーパーが必要なドリップ用の粉末(製品の外装に明記)なのに、ペーパーフィルターの用意はなく、お部屋にあるのは なぜかティーポット。
じゃぁ紅茶は茶葉なのかというと、これがティーバッグなんですよねぇ。もう、訳が判りません。もしかして、コーヒードリッパーと間違えてティーポットを買っちゃったんでしょうか?
そこで、ティーポットでコーヒーを無理やりドリップする手段を考えてみました。茶漉しの金網の上にコーヒーをぶちまけてフィルターの代わりにする!という画期的な方法ですので、お泊りになる方はぜひ参考にしてください!(爆)
クローゼット
バスルーム
バスタブとシャワーは分離されており、水圧も充分。惜しむらくは、50平米以上もありながら、ダブルシンクになっていない点でしょうか。お部屋との間にはリモコンによる電動操作でブラインドを下ろせます。(リモコンは何の表記も無く判りにくいです。ベルがお部屋に案内する際に説明してくれたら親切でしょう。)
これは重大な欠陥であり、開業当初から言われていますが、部屋によって水周りがカビ臭かったり、水に赤錆が混じる場合があるようです。噂は聞いており、僕も承知の上で泊まっていますが、開業から3ヶ月経っても複数の部屋で問題が解決されていません。
まぁ、水は出しっぱなしにし、臭いはしばらく換気すれば、問題無くなるようですが…
マイナスのことを書くのは大変心苦しいのですが、先に宿泊されているゲストからホテルにクレームが挙っているはずなので、早急に換気系や給水系がメンテナンスされることを願うばかりです。
夜の光景
お部屋からの眺め
全ての部屋から湾を見渡せます。
雨が降ると、こんな感じ。
プールアクセスルームからの眺め。
お部屋の前にプールがあると、リゾート感が一層高まりますね!アップグレードに感謝です。
プール
高低をつけて小さなプールが連なっているユニークな構成です。
メインのプールは残念ながら水がかなり濁っており、またプールサイドのお手洗いは工事中と、こちらで快適に遊べるようになるにはしばらく時間がかかりそうでした。
プールサイドのチェアは、どう考えても数が少な過ぎます。メインのプールの周りに、17脚?だったかな。
部屋数261なので、ピークシーズンは一体どうするんでしょうか。
名前が判りませんが…フードの付いた丸いソファがいっぱいありました。座るにも寝転ぶにも、ちょっと中途半端ではありますが、僕は結構好きです。
滝のようなものが何ヶ所かあり、涼しげです。リゾート内はかなりの高低差があるので、上の方から見下ろすとまた違った光景を楽しめます。
夜のプールもロマンチック!
と、言いたいところですが、かなり露出を上げて撮った写真であり、実際は結構暗いです。夜はプールに入れる雰囲気ではありませんでした。
リゾートの最上部にもプールがあります。
水も綺麗で、広さもあり、それに見晴らしも良好!僕はこちらを気に入りました。天気が良ければ、言うこと無しでした。
不具合や問題点
2010年11月現在、150室(全体の約6割)が宿泊可能とのこと。
その完成した部分に泊まっているハズなんですが、「まだ出来ていない」部分より「もう壊れちゃった」部分が散見されました。
積んだだけ?なんとブロックにセメントが入っておらず、崩れてきています。
お部屋のカーテン、閉めようと思ったら棒が取れちゃいました。既に棒が無くなっているお部屋もありましたよ。他にも窓の桟や注意書きのプレートなど、たった数ヶ月でかなり痛ましい状態です。
お部屋によっては、出入りするたびにドアがカードキーにぶつかるんですけど…。これ、完全に設計ミスであり、ベルやハウスキーパーの全員が気付いているハズですが、直さないんでしょうか?
スタッフに訊いたら「マイペンライ(気にしないで)」だそうです。
この問題意識の低さが一番の問題でしょうね。
不具合が出尽くすのは、もうしばらく先になりそうかと。
プライベートビーチも頑張って清掃しているようなので、そのうち気持ち良く遊べるようになるでしょう。
(2010年11月には、かなり綺麗になっていましたが、泳ぐのは遠慮しました。)
バーとレストラン
ロビーの横には小さなバーがあります。風が心地よく、いつも寛いでいるゲストがいました。
Kitagawaのいつものパターン、一杯目はモヒート(左)で、二杯目はピニャカラーダ(右)です。
ホテル内に3ヶ所あるレストランのうち、1ヶ所は工事中でオープンしておらず、メインダイニングは夜のみ。ということで、こちらで昼食にしたのですが…
詳しく書きませんが、僕ら以外にもお皿の大半を残して席を立つ人を何組も見かけました。
ハロウィン
ハロウィンの日には、仮装をしたスタッフがいたり、バーでハッピーアワーをやっていました。
感想
辺鄙な場所にリゾートを作ったのは凄いのですが、今のところ不便な立地を上回るだけのサービスが整っていない状況です。プール・ビーチ・アクティビティ・レストランいずれも 2010年10月現在は100%のコンディションには至っていませんし、お部屋にも問題を生じています。
ホテルの周辺には何もありませんし、タクシーなども一切来ません。お泊りになる方は、ツアーで泊まるのでなければアクセス方法は車のみとなります。一応、ホテルからプーケットタウンへのシャトルバスがありますが、席数・本数とも不十分な状況です。(そもそもプーケットタウンにも大した見所はありません)
なお、このウェスティンはプーケットで3つ目となるスターウッド系のホテルです。シェラトン、ルメリディアン、と合わせて島内でホッピングができるようになったのは大きな魅力です。いずれのホテルも車で30分程度の距離にあり、それぞれ別の方角の海に面していますので、SPGメンバーの方はこの3つのホテルを回ればプーケット島をだいたい見て回れるかと思います。
(会員向けのベネフィットはきちんと提供されていることを付け加えておきます。)
個人的には、開業直後にしてはそれほど悪くないと思いましたが、少なくとも今期は宿泊を見送った方が良いかもしれません。スタッフは皆さん割と一生懸命に対応していただけたので、来期にはきっと素晴らしいホテルになっていると思います。
僕自身は今後も引続き滞在させていただく予定なので、折をみて情報をアップデートしようと思います。
関連記事
タイのプーケット島にある別のスターウッド系のホテルも紹介しています。
・ ル・メリディアン プーケットビーチリゾート
・ シェラトン グランデ ラグーナ プーケット