メトロポリタン美術館
ニューヨーク、「メトロポリタン美術館(通称:メット)」に来ました。
ここは規模も内容も凄いの一言。質・量ともにパリのルーヴルと並び世界一といっていいでしょう。(ルーヴルの方が有名作品が多い気がしますが、展示の見やすさも勘案するとメットが勝っていそうです。ちなみにKitagawaの選ぶNo.1はロンドンの大英博物館です。)
セントラルパークを背に4ブロックもの敷地を占める巨大な美術館です。入場料は 20USD。左の写真はエントランス内部の様子。
訪問時はフラッシュ無しでの写真撮影がOKでした。
とりあえず向かった先は、印象派のコーナー。絵画はこの辺しか知っている作品が無いので…
まずは大好きな フィンセント・ファン・ゴッホ。
ゴッホの自画像は作品によっては数十億円の価格が付くこともあるそうですが、まるで看板の代わりのように自画像が無造作に置かれていました(笑
「Wheat Field with Cypresses(糸杉のある小麦畑)」
やっぱり本物は力強いですね!しかし、このうねるような空は、天気が良いのか悪いのか…
ゴッホが療養中に病院の窓から見た景色を描いたそうですが、教科書的なうんちくは省略です。
前回と全く同じことを書きますが、僕はゴッホの黄色や深い緑の使い方が好きです。
アムステルダムのゴッホ美術館にも行きたくなってきます…
名画の数々。
1点ずつゆっくり見たいのですが、たくさんあり過ぎて叶いません!しかしとても広い美術館なので、込み合うこともなくじっくり作品と向かい合えるのは良いですね。日本の特別展といったらもう…
こちらはクロード・モネ。
同じ構図の絵をモネ展で見たのを覚えています。モネは冬の霧に霞(かす)んだロンドンの国会議事堂を何枚も描いていますが、これはその中でも特に霞んでいます。(WEB掲載用の画像処理の関係ではっきり見えますが、実物はもっとぼんやりしています。)
パリの美術館にある同じ構図の他の絵と見比べてみるのも面白そうです。
そうそう、2010年の5~8月に東京の国立新美術館で開催されるオルセー美術館展は注目です。僕は日本の特別展の混雑具合にはうんざりしているので恐らく行きませんが、パリに行くよりはお手軽なのでおすすめですよ。モネの国会議事堂もやってくるみたいですし、オルセー美術館といえば印象派の巨匠の作品が多いので、好きな人は是非。
メットには絵画だけではなく世界中の文化遺産も大量に展示されています。
僕の関心が高いエジプト美術は残念ながら大英博物館に大分負けていますが、アスワンハイダムの建設で沈むことになったデンドゥール神殿という遺跡が、写真右上のようにそっくりそのまま館内に移築されていたりします。
アンコールワットで有名なクメールの史料もあり、左下のリンガなど現地ではまず見られないほどの保存状態の良さに驚きます。左上の四面仏は、解説を読むとアンコールトムのバイヨンの東門あたりから引っこ抜いてきたみたいですね。遺跡に多少でも関心があったりすると、もうどれだけ時間があっても足りません。あと右下のおかしな動物はヒンドゥー教の神様、ガネーシャです。
特別展も常に複数開かれており、そのうち一つは日本がテーマになっていました。
ここの美術館は多くの作品に解説が出ているのが良いと思います。アメリカなので表記が英語なのも助かります。(フランス語やスペイン語では内容が理解できませんので)
写真の丸いのは入場券代わりのバッジです。このバッジは日によって色や文字が変わるようで、思わず集めたくなっちゃいますね。大げさではなく、必訪の美術館だと思いますし、是非また来たいと思わせるだけの内容でした。
【NYの他の美術館の紹介】
・ニューヨーク近代美術館(MoMA) 09年12月
【過去に登場した世界三大ミュージアムの残り2つ】
・大英博物館(イギリス/ロンドン) 09年4月
・ルーヴル美術館(フランス/パリ) 09年5月
【次に行きたい美術館】
・エルミタージュ美術館(ロシア/サンクトペテルブルク)