11.03
世界遺産 ヴァレ・ド・メ自然保護区 (セーシェル・プララン島)
セーシェルのプララン島にある ヴァレ・ド・メ自然保護区 Vallée de Mai Nature Reserve を訪れました。ここは「ココ・デ・メール」という珍しいヤシの原生林で、ユネスコ世界遺産に登録されています。
Vallée de Mai Nature Reserve
インド洋 セーシェル共和国 プララン島
【開園時間】 午前8時~午後5時半
【定休日】 年中無休(12月25日と1月1日を除く)
【入場料】 Rs. 350 (2,929円、2018年9月現在)
【URL】 www.sif.sc/vdm
プララン島 Praslin の真ん中にあり、プララン空港とフェリーターミナルを結ぶ道の中間地点。
現地のツアーも利用できますが、マヘ島からプララン島までセーシェル航空 に乗るなら上手く日程に組み込みたい。例えばプララン空港からヴァレドメ国立公園までタクシーに乗り、見学後はエントランス前に待機しているタクシーでラディーグ島行きフェリーターミナルや プララン島のホテル に向かうと良いでしょう。僕らはレンタカーを利用し(1日55ユーロ)、フェリーターミナルで車を受取って空港で返却したので道中に立寄ることができ、一日で無駄なくプララン島の観光ができました。駐車場は無料です。
ヴァレ・ド・メ自然保護区
Vallée de Mai Nature Reserve
ヴァレドメ、とは「メ渓谷(May Valley)」という意味。
入場料はクレジットカードで支払えました。また、ロッカーや荷物預りカウンターを無料で利用できるので移動の途中に寄ったとしても身軽に見学できます。
ユネスコ世界遺産であり、1983年に自然遺産として登録されています。
セーシェルにはもう一つ世界遺産があり、「アルダブラ環礁」がゾウガメの保護区として登録されていますが、こちらは観光客が訪れることはできません。セーシェル固有種のアルダブラゾウガメはラディーグ島の絶景ビーチ、アンス・スース・ダルジャン Anse Source d'Argent に行く途中で飼育されている個体を見ることができます。
荷物を預け、地図が印刷されたパンフレットをもらって保護区の中へ。
入ってすぐのところにココデメールの実が展示されていて、誰かしらツアーを引率しているガイドさんが解説を行なっていたりするのでタイミングが合えば一緒に聴いておくと理解が深まります。また、無料のガイドツアーが毎日2回英語で行なわれていました。スケジュールは公式サイトに掲載されています。
地図
見学用のコースが3つあり、最も短い Purple Route が一番歩きやすいと感じました。
所要時間は30分~1時間が目安です。
ココ・デ・メール Coco de Mer
こちらがココデメールの実、二つに割れた不思議な形をしています。
その姿が女性の下腹部に似ていることから神聖なものとして時の王に捧げられたのだとか。できればココデメールの雄花も見つけてみてください…昔の人が伝説を生み出したのも納得のアレな形状でした!
頭上注意の看板も。
ココデメールは植物の種子としては最も重いそうで、実はなんと42kg、種も17.6kgというギネス記録を持っているらしく…落ちてきたら大変ですね。
国立公園の中はまるでジャングル。
とは言え、見学路や標識が整備されておりルートも単純なので迷うことなく歩き回れます。ちなみに僕はサンダルで来ていますし、他の観光客もまるでビーチに行くような服装でした。
巨大な植物に囲まれて小人になった気分。
お目当てのココデメール、日本語では フタゴヤシ と呼ばれるそうですが、高さは30mにも及びます。この不思議な実を付けるヤシの木の原生林がセーシェルにあるとは18世紀まで知られておらず、流れ着いた種子がモルディブで発見されたので学名が Lodoicea Maldivica となってしまっているのは興味深い事実です。
選んだ Purple Route は30分足らずで終わってしまい物足り無い。来た道を戻り、Central Path と Orange Route の下半分も歩いてみました。こちらは道が無くなりかかっている密林のような場所もあって面白く感じました。
瑞々しい森の香りに包まれていて、いかにもマイナスイオンが多そう。
注意深く歩いていると樹の隙間からココデメールを見つけることができました。
ヴァレドメには約4,000本のヤシの木が生い茂っており、ココデメール以外にも5種類が固有種とのこと。
解説の大きな写真を こちら にアップしたので参考にしてください。
訪れる観光客の主な目的はビーチでのバカンスですが、セーシェル旅行の魅力は手付かずの大自然。マヘ島やラディーグ島ですら山中は観光化されておらず、ここプララン島のヴァレ・ド・メ自然保護区はぜひ歩いてみたかった場所です。ユニークな形のココ・デ・メールはインド洋の島嶼国で神聖なものとされながら、一体どこから流れて来るのか発祥の地が長らく不明だったもの。そんな神秘的なヤシの原生林が今もなお静かに生い茂り、感動を深めてくれました。
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