11.03
バタマリバ人の土地クタマクを目指し、アフリカの大地をバイクで駆ける (トーゴ旅行記)
Kitagawa@西アフリカです、ボンジュール!
今年訪れた15か国の中でもぶっちぎりの辺境であろうトーゴ共和国の内陸部。少数民族の暮らす泥の住居タキヤンタを見学するためにやって来ました。途方に暮れるほど情報の少ないエリア、進むも地獄・退くも地獄。と言うのは大げさですが、出会ったシャリティ君のお蔭で実に快適なツーリングで現地入り。何人ものアフリカンに助けられたこの旅行、彼には本当に感謝しています。
Koutammakou, Togo
カラ Kara の町から北に60km、バイクで約1時間
※ 地図中の 黒い線 が、このページの移動区間です。
カラ Kara
トーゴ北部の主要都市、カラ Kara。
ここまでのアクセスや町の様子は トーゴ旅行記・カラ観光 をご覧いただくとして、お天気にも恵まれた5月7日、この旅最大の目的であるバタマリバ人の土地を目指します。
時刻は朝8時ちょうど。こんな道を歩いて、まずは国土を縦断する幹線道路との交差点にある Shell のガソリンスタンドに来ました。各地に向かうブッシュタクシー(ミニバス)のたまり場になっているのです。
クタマクに行くつもりだと告げて手前のカンデ行きの車を探すものの、出発したばかりなのかしばらく時間がかかりそうな雰囲気。そこで出会ったのが Zemi-John、もといバイタクのお兄ちゃんで、今日一日でクタマクを往復してくれると言います。
車をチャーターするのも有りかと考えてはいましたが、カラからバイクで行ってしまうという発想はありませんでした。
しかも彼、おおよそフランス語しか通じないトーゴにおいて英語を話すというアドバンテージ。とりあえず話を聞いてみることに。人の多いガソリンスタンドでは目立ってしまい良いカモなので、まずは適当に走ってもらい場所を変えましょう…
僕が見たいのは泥造りのタタというお家です。
アフリカン、人は良いのですが実にいい加減。本当に知っているのかしつこく尋ねたところ、見学にはユネスコのガイドが必要なことや入場料の金額など、どれだけ検索しても見つけられない情報がポンポンと出てきます。決定的だったのは彼の携帯電話に収められた写真で、半年ほど前にヨーロピアンの観光客をクタマクまで案内したとのこと。そこにはまさにタタが写っていました。
あとは金額交渉ですね。お互い時間は有り余っているので、焦った方が負けてしまいます。
結局、炎天下で30分近くもああ言えばこう言うを繰返した挙句、その後さらに30分も押したり引いたりしながら、彼の言い値と(その半額以下の)僕の提示のちょうど真ん中で妥結。
安全のためお互いヘルメットを着用することを条件に付けて、出発前にシャリティの自宅に寄りました。ここで服も長袖・ジーンズに着替えて準備万端。日差しは強烈ですから!
カラを出発、この国唯一の幹線道路である国道1号線を北上します。
道は舗装されていて快適そのものでした。途中ニャムトゥーグーの集落を通ったくらいで周りは見渡す限りの大自然、風を感じられるツーリングも良いものですね!忘れられない移動になりました。
カンテ Kandé
ミニバスで来るはずだった カンテ Kandé の集落、その少し手前で右折です。
ここから先はオフロードとなり、バタマリバ人の土地に入ります。
ちなみにこの舗装路をずーっと真っ直ぐ行けば隣国ブルキナファソに続き、バタマリバ人の土地を突っ切って行けばベナン共和国に通じています。
当初、ベナンからこの道を抜けてトーゴにやって来る計画でした。しかし トーゴのビザ に別の入国ポイントが記載されてしまったため諦めたのですが、旅を終えてみればこちらトーゴからクタマクを訪れた方が何かと安心です。特に国境にはイミグレがありませんので、もしこの道を通って国境を超えようとしている場合は ナドバ Nadoba 国境、トーゴ・ベナン陸路越境 のページをご参考に。
クタマク Koutammakou
程なくエントランスに到着しました。と言っても木切れが道に突っ立ててあるだけ…
ここから先が クタマク Koutammakou のようです。
時刻は午前10時になる5分前、思いのほか順調でした。
iPhoneは 前日に落として割れた ものの動作に支障はなく、驚くことにクタマクも全域で携帯電話が通じました。
2004年には バタマリバ人の土地クタマク Koutammakou, the Land of the Batammariba としてユネスコ世界遺産に登録されています。ただし観光化はされておらず、場所が場所だけに勝手に見て歩くのはトラブルになりそう。そもそも公用語のフランス語すら通じないそうで…
入域料が掲出された小屋は無人。シャリティが木の下で寝ているオジサンを叩き起こして、彼がどこかからガイドを呼ぶそうです。一事が万事この調子、何がどうなっているのか訳が分かりませんが、来れば何とかなるアフリカではあります。
27歳のシャリティ、口数は少ないものの頼りになってイイ奴でした!この先も彼のバイクで旅は続きます。
続きの旅行記は ユネスコ世界遺産バタマリバ人の住む土地クタマクと伝統的な泥造りの家タタ をご覧ください。
コメント
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楽しく読ませていただいております。
トーゴへ行きたくて情報を集めています。
〜ユネスコ世界遺産バタマリバ人の住む土地クタマクと伝統的な泥造りの家タタ をご覧ください。〜この先が見たいのですが、アップされてい無いのでしょうか?
トーゴを象徴するものといえばこのクタマクの景観とタタでしょうか?
yasukoさん、こんにちは。
こんなマニアックな地域へ行こうという方からコメントをいただけるとは…ありがとうございます。
クタマクは写真の整理は終わっているのですが、動画も載せようか現地の皆さんのお顔が入っても良いものかどうか迷っているうちにアップしないまま現在に至っております。いつか公開するかもしれませんし、ずっと思い出のまま仕舞っておくかもしれません。
良くも悪くも世界遺産となったことで変化も見受けられますが、あまり下調べせずぜひご自身で素敵な出会いと体験をしていただければと願っています。良いご旅行を!
クタマクへ行こうと考えております
入村料とかガイド代でどのくらいかかりましたか?
>Takaoさん
来年はマダガスカルへ行こうと考えております。
国立公園の入場料とかガイド代がどのくらいかかるかご存知ですか?
#見ず知らずの人に挨拶も無くいきなり自分の訊きたい質問だけ投げつけるとはこういうこと
Kitagawaさん、こんにちは。
いつもサイトを拝見して、今まで行ったことがない場所の写真やエピソードを楽しませていただいてます。私も旅行好きなのですが、クタマクに関してはこちらで初めて知りました。それで2年ほど前から「行ってみたいな」と思っていたのですが、この年末にとうとう行けることになりました。Kitagawaさんと同じルートでカラから直接、若しくはカンデ経由で行こうと考えているのですが、やはりガイドが心配で、出来ればKitagawaさんが会われたシャリティ君みたいな英語が出来る人に頼めればと考えています。そこでお尋ねしたいのですが、彼は普段はブッシュタクシー乗り場付近にいるのでしょうか?もしも差し支えないようでしたら、彼と会えそうな場所、若しくは連絡先を教えていただけますと道中心強く、助かります。いきなりお願いで恐縮なのですが、もしも問題なければで結構ですので、宜しくお願いします。
Kitagawaさん、こんにちは。
先日無事帰国しました。カラではシャリティ君には会えなかったものの、英語が良く出来る気のいいゼミジョンの運ちゃんを見つけることが出来、クタマクで3泊して来ました。その後は陸路でブルキナファソを抜けてマリ迄行き、バマコ郊外を観光して来たのですが、思い出深い2週間でした。トーゴ・ブルキナファソ間(及びブルキナファソ・マリ間)の国境の情報ですが、もしまだ必要でしたらお送り出来ます。