03.17
聖ヨハネ教会 (ラトビア・リガ)
ラトビアのリガにある 聖ヨハネ教会 St. John’s Church です。
聖ヨハネって名の付く教会って世界中にありますよね。この日はミサをやっていなかったので、ちょっとお邪魔してみました。
公式サイトを見てもラトヴィア語しか記述がなく、しかもミサのお知らせがほとんどで教会の歴史に関する情報はあまり得られませんでした。ガイドブックによると、ドミニコ修道会がここに修道院礼拝堂を建てたのが1234年のこと。15世紀には戦乱によって荒廃してしまい、ゴシック様式の教会は再建によるとあります。ホームページを見る限り、福音ルーテル派の教会として重要な位置付けであることが伺えます。
白く美しい壁、天井の模様、パイプオルガン。ステンドグラスを通して差し込む光が礼拝堂を照らします。
波乱の歴史を過ごしてきた割に、とても端正な内装です。見学させていただいたときは誰もおらず、しーんと静まり返っていましたが、週に2回の礼拝が行われているようです。
場所はリガ旧市街にある聖ペテロ教会のすぐそば。
まるで埋もれるように建っています。
聖ヨハネ教会の近景です。
教会の手前に像のシルエットが見えますか?
何かな、と思って近づいてみると、一番下にロバ、その上に犬、そして猫、一番上にニワトリが載っています。
こんな童話があったような気がしますが…桃太郎?いやいや、桃太郎は犬と猿とキジなので、どう考えても一匹多い。(笑
ヒントを探して銅像の土台を見ると、こんな銘板が。
Brēmenes Pilsētas Muzikanti
Māksliniece: Krista Baumgertele, 1990
Hanzas Brīvpilsētas Brēmenes Dāvinājums
さすがにラトヴィア語は分かりませんが、その下に書かれていたドイツ語を読むと「自由ハンザ都市ブレーメンからの贈り物」とあります。あぁなるほど、答えはブレーメンの音楽隊でしたか。グリム童話に出てくる動物までは、正確に覚えていませんでした。
ブレーメンは中世以来の自由都市ですし、リガはかつてハンザ同盟に加盟して発展した都市。今でも姉妹都市として交流があるそうです。ちなみにドイツのブレーメンにある音楽隊の銅像はもっと愛らしいのですが、ここリガの動物たちは今にも噛みつきそうな顔をしていますね。童話のクライマックスのシーンを作品にしたのでしょうか?
Sv. Jāņa baznīca
【住所】 Jāņa ielā 7, Riga, Latvia LV1050, LATVIA
【URL】 www.janabaznica.lv/
【TEL】 +371 6722-4028
【休館日】 月曜
コメント
この記事へのトラックバックはありません。
バルト3国は、宗教的にプロテスタントなんですね。
ロシアやウクライナがギリシャ正教、ポーランドがカソリックだから、
政治的にプロテスタントを選択したのでしょうか?
ハンザ同盟やスウエーデンなどバイキング系国家と、バルト海での文化的・経済的繋がりが強かったのかな。
東人さん、こんばんは!
この辺りは昔から信仰は割と自由だったようで、プロテスタントが主流になったのは16世紀ごろのようです。多くの教会の建築様式や、かつての宗派がルター派であることを考えると、ドイツの影響が強かったのかな?と個人的には感じています。統計上、今はカトリックが多勢のようですが、どう見ても正教会の聖堂をそのままカトリック教会として使っていたりするので、興味深いというか波乱の歴史を感じずにはいられません。
僕は宗教についてはまったく無学なんですが、ポーランドやロシアとの絡みで考えると、政治的な思惑による宗教選択というよりは、歴史的に宗教弾圧への反動でもともとの信仰心が強まったんじゃないかなぁと思うのですが、いかがでしょうか。
宗教弾圧への反動と言えば、ラトヴィアには十字架の丘という有名な見どころがあるので、今回の旅行ではぜひ足を延ばそうと考えています。