10.25
マルタからイタリア・シチリア島へのフェリー乗船記
地中海の小国マルタ島からイタリアのシチリア島までは船で1時間45分の距離。マルタのヴァレッタからシチリアのポッツァーロまでフェリーで旅してみました。ここでは ヴィルトゥ・フェリーズ Virtu Ferries のオンライン予約、ターミナルへの行き方、船内の様子、カターニア行きバスや鉄道への乗継ぎ情報をまとめます。
海路は上の地図の黄色いラインで69海里です。
チューリッヒからマルタまでスイス航空 で来ましたが、マルタの後はイタリア縦断旅行に繋げるため船でシチリア島に渡ります。
予約
大型船が満席になるとは考えにくく、フィンランドからエストニアへのフェリー や スペインからモロッコへのフェリー では直接港に向かいましたが、今回は エオリエ諸島クルーズ や ナポリまでの夜行列車 など後に続く日程がタイトなので念のため以下の公式サイトでオンライン予約を行ないました。
www.virtuferries.com/
ヴァレッタ発ポッツァーロ行きの船は毎日1~2便。
火曜日と土曜日の早朝便は 05:00発06:45着、月水木金日は 6:30発8:15着、加えて水曜日と金曜日に限り 16:30発18:15着の夕方便も運航されており、乗船する前々日でも簡単に買うことができました。なお、日によっては日帰り往復も可能ですが所要時間や運賃の高さを考えると労多くして益少なし、でしょう。
また週に4便ほどはポッツァーロで下船した後カターニアまでのバスを含む通しのチケットが販売されています。
全体の旅程は4時間15分に伸びますが、ポッツァーロは何もない港なので大きな町の カターニア Catania まで出られるのは魅力的。公式サイトで目的地を Catania とすればバスが運行されている便が出てきます。
Kitagawaは朝が弱いので水曜日のヴァレッタ16:30発ポッツァーロ18:15着のクルーズを選択、運賃40ユーロにPassenger Chargesが20ユーロ加算されて大人1人60ユーロでした。ただし夕方便の下船後にポッツァーロを出る鉄道はシラクーサ行きが1本のみで当日中にカターニアまで乗継ぐことはできないので注意が必要です。僕らは シラクーサで宿泊と観光 を入れるためカターニア行きのバスは利用しませんでした。
マルタ島ヴァレッタ港
フェリーターミナルは ヴァレッタ旧市街 の南、城壁の外側にあります。
マルタでは観光客が多く滞在するセントジュリアンに泊まっており、ウェスティン ドラゴナーラリゾート マルタ でタクシーを手配してもらったところ20ユーロでした。
こちらが Virtu Ferries のフェリーターミナル。
チェックインカウンターで乗船券に引換えました。乗船券には ドラゴナーラ・カジノ の10ユーロ分クーポンが付いていたのに使えないのが残念。
ターミナルには船のスクリューや模型が展示されていました。
この模型は乗船するJean De La Valette号そのものです。
出航まで時間があったのでフェリーターミナル前のお店でお食事をいただきました。ここで食べておいて正解、夜10時にシラクーサのホテルに着くまでレストランは一か所も見かけず。
毎年必ず船旅も楽しんでおり、今年は日本で 津軽海峡フェリー にも乗ってみました。
Virtu FerriesのJean De La Valette号。船長106.5m、船幅23.8m、乗客800名、船員24名乗り。
大きいですね~お天気も快晴。出航の40分前、15:50に乗船しました。フェリーでは荷物を自分で運びます。
マルタからシチリアへの船 Virtu Ferries
定刻より早く船は港を離れ、まずは左舷にヴァレッタの街並みを見上げることができました。
ヴァレッタ Valletta はマルタの首都で、ぐるりと城壁に囲まれた城塞都市。見どころが多くマルタ観光のハイライトであり、旅行記を当ブログ内の ヴァレッタ旧市街 に掲載しています。マルタ島には初めて来ましたが マルタ国際花火大会 や 聖エルモ砦の騎士団パレードの見学 など貴重な体験ができて大満足!
逆光になってしまいましたが動画も撮ってみました。
YouTubeで公開しています。
船内の様子
船客用デッキは2階建てになっていて、下がEuro Class、上がClub Classのようです。
二等にあたるEuro Classは自由席でした。
フェリーの船首付近は驚くことに日本人のおじさん・おばさんがいっぱい!
シチリア島に着いてからの交通が便利とは言えないこの航路、時間に余裕が無いと使おうという気にはならないハズですが…お話を聞いてみると皆さんツアー客のようです。船をスケジュールに組み込んだプランがあるんですね~びっくり。
こちらが僕らの占領しているテーブル。
ほとんど揺れも無く、船内ではイタリア旅行の日程を立てながら過ごしました。マルタ島で何人か出会った日本人の旅行者はバックパッカーでも飛行機を使っており、このように時間と移動の手間がかかる船旅はむしろ贅沢な旅程と言えるでしょう。実際、ナポリやローマまで船と鉄道を乗継ぐと格安航空券より高くつきます。
国際航路なので郵便ポストもあり。
ポパイ村 でプレゼントしてもらったポストカードをここで投函しました。
船内の売店では下船後のタクシーを手配できます。
ポッツァーロ港は何もない場所なので個人旅行の場合は船内でタクシーを予約しておくと安心。目的地ごとに料金が決まっており、シラクーサやカターニアまでの料金も出ていました。僕らはポッツァーロの駅までお願いし、2名で8ユーロでした。
シチリア島ポッツァーロ港
午後6時過ぎにイタリアが見えてきました。
定刻を少し遅れて ポッツァーロ Pozzallo に到着、18:27に下船しました。マルタとイタリアはいずれもシェンゲン協定の加盟国なのでパスポートにスタンプは捺されません。
小さな町で残念ながら見どころはありません。
タクシーでポッツァーロ駅まで送ってもらったのは良いけれど、住宅街の外れにあって人の気配がまるで無い。駅舎は封鎖されていて駅員も券売機も見当たらず落書きだらけで廃墟のよう!線路が雑草に埋まってしまっているし本当に電車が走っているのか心細くなりました。
ポッツァーロから北上する鉄道はシラクーサ行きが1日6本のみで、午後4時ごろの列車に乗らないとカターニアまで乗継げません。この後ある唯一の列車は20:10発の終電で、11分遅れでやってきました。車内の様子は シチリア島のローカル列車 のページをご覧ください。この後のイタリア旅行は1か月の予定で、まずは シラクーサの駅前に泊まって世界遺産シラクーサ観光 をしてから タオルミーナ Taormina に向かい、エオリエ諸島クルーズ へと続きます。
シラクーサを通過してカターニア以北に向かうならフェリー会社のバスに接続できる便を選んだ方がスムーズでしょう。鉄道の時刻はよく変わるので トレニタリア Trenitalia の公式サイトでご確認を。
www.trenitalia.com/
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