01.03
低速シャッター撮影テクニック! グランド・セントラル・ステーション
Kitagawa@New Yorkです、こんにちは。
ここはマンハッタンのど真ん中にある鉄道駅、グランド・セントラル・ステーション Grand Central Station。さすがに人が多いですね、今日はこの雑踏を背景に低速シャッター撮影で遊んでみました。スローシャッターは動きを表現するのに有効ですが、極端な使い方をすれば周りの人をボカして印象的なシーンに仕上げることができます。
グランドセントラルステーションは1871年の開業で、現在の立派な駅舎は1913年に建てられたもの。ニューヨークの歴史建造物に指定され、1994~2000年には大規模な改修工事が行なわれています。(日本の東京駅は1914年の開業で戦後1947年に修復。国の重要文化財に指定されており、2007~2012年に改修工事が行なわれています、ご参考まで。)
高層ビルに囲まれていて、パッと見た感じとても駅らしからぬ外観ですね。42丁目に面するファサードには美しい彫刻と時計が施され、かろうじて グランド・セントラル・ターミナル Grand Central Terminal の文字を見つけることができました。
グランドセントラル駅は地下鉄の4、5、6、7、Sの5路線が通るのでアクセスは簡単です。きっとニューヨーク滞在中に通りがかることもあるでしょう、ぜひ途中下車して覗いてみてください。内部は地上階、中2階、そして地下の3層構造。地下鉄や表通りとのパッセージが少し入り組んでいるので、まずは案内表示で現在地を確認すると良さそうです。
メインコンコースは映画でもよく登場するお馴染みの光景ですね。幅37m、長さ84m、天井高は38mもある広大な空間。特に星座が描かれた天井は美しく、ライトアップも洗練されています。それでいて古めかしさも備えており、チケットを売る窓口の渋さと言ったら!中央にある時計台はインフォメーションで、ニューヨークで定番の待ち合わせスポットの一つです。
また、グランドセントラル駅の地下にはフードコートやレストランがあって便利。
老舗オイスターバーの Grand Central Oyster Bar & Restaurant はニューヨークに来ると必ず立ち寄る場所ですし、行列のできる有名ハンバーガーショップ Shake Shack の支店もあったり。
トラックは67線あり、地下の小さな入口からホームへと出られます。
電光掲示板などは無くナンバーのみのシンプルな表示がアメリカらしいところ。改札も無いので、自由にホームへと降りてみることができます。
グランドセントラル駅からは近郊列車の メトロノース Metro-North Railroad が発着していますが、観光客が利用する機会は少ないかも。
制服姿の駅員さんも格好イイ!電車に乗らないのに、一緒に記念写真を撮らせていただきました。(笑
ちなみに切符は車内でも買うことができますが、予め窓口や券売機で買ってから乗った方がお得です。
なお、ボストン-ニューヨーク-フィラデルフィア-ワシントンD.C.を結ぶアムトラックや高速鉄道の アセラ・エクスプレス Acela Express はここではなく ペンシルベニア駅(ペン・ステーション)の発着なのでご注意を。
さて、まずはコンコースにて絞り優先モードで適当にシャッターを切った写真から。
ISO感度は800、絞りはF11でシャッター速度は1/6秒ってところでした。せっかくの美しい天井画が潰れちゃってますね…これは失敗です。
それではシャッター速度を落として人の動きを表現してみたいと思います。
こちらは0.77秒に設定、足早に歩くニューヨーカーに少し流れを入れてみました。何枚か続けて撮ってバランスの良いものを後から選ぶと良さそうです。
たいていの一眼レフカメラは30秒まで設定できるものが多いようです。
マニュアル設定でシャッター速度を最大の30秒、露出が飛ばないように絞りはめいっぱいのF22で撮影してみると…歩いている人の姿を消すことができます。最初の写真とは随分と印象が変わりましたね、行き交う人の姿がシルエットとなり広告写真っぽい仕上がりになりました。
そして冒頭の写真をもう一度。
周りの人を長時間露出で消して、Kitagawaだけを目立たせてみました。まずはポーズを決めて、そのまま静止!シャッターが切れている30秒間動かずにじっとしていれば、こんな合成写真っぽいシーンを残せます。仲間同士で散らばって面白いポーズを決めれば、ユニークな絵が撮れそうです。
単なる雑踏も、ちょっとした撮影テクニックで素敵な背景に早変わり。人込みの中でポートレートを撮りたいとき、もしカメラが固定できれば少しシャッター速度を落としてみると印象的な写真が撮れると思います。ぜひ試してみてください。
なお、NDフィルターで減光してレリーズ撮影すれば、完全に人の姿を消すことも可能です。
コメント
この記事へのトラックバックはありません。
この記事へのコメントはありません。