07.06
ニカラグア旅行記 グラナダ観光
Kitagawa@Granadaです、Buenas tardes!
中米のニカラグア共和国は旅先としてマイナーな国ですが、思った以上に楽しめました。ニカラグアの大きな町は首都マナグアの他にレオンとグラナダしかありません。今回は治安が良く観光客に人気の古都グラナダを訪れてみました。高い建物がまったくなく、淡々と続くコロニアルな町並み。人々は教会や広場に集い、通りを馬車が行き交います。ここではグラナダの町の様子と見どころをスナップ写真でご紹介します。
ニカラグアの古都、グラナダ街歩き。
ニカラグア Nicaragua という国は、そもそも見どころの多い国ではありません。レオン・ビエオという世界遺産が一か所とコーン島というリゾートもありますが、いずれもかなり地味なもの。ニカラグアの主な町は首都 マナグア Managua の他に、レオン León と グラナダ Granada の2つしかないというのだから驚きます。ニカラグアって中米で一番面積が広い国なのに!
とは言え、ニカラグアは北をホンジュラス、南はコスタリカに接しており、中米を縦断するバックパッカーなら必ず通る国の一つでもあります。今回Kitagawaは空路で中米を旅行しているので飛び越えてしまっても良かったのですが、今行かないと二度と来れなくなってしまいそうな予感と、みんなが口を揃えて「何も無い」と言うその空気を感じてみたいと思い、ニカラグアでのトランジットを旅程に組み込んでみました。
グラナダは16世紀にスペイン人が町を開拓した町。
古都というだけあり街並みは古く、まるで発展の流れから取り残されてしまったかのよう。東南アジアで言えばラオスや、ミャンマーあたりが近い感じかもしれません。
通りに面した建物は長屋のようになっていて、重厚な木戸が等間隔に並んでいます。広場周辺を除けばほとんど一階建てで、目立つ看板も無し。エアコンの普及は進んでいないようで、扉が開けっ放しになっているところも多く、ちょっと覗いてみると実はお店だったりして驚きます。
例えばここは床屋さん、どうやらお客さんは外で待つようですね。ヘアスタイルの一覧がイラストで出ているのですが、どれも罰ゲームとしか思えない髪型に唖然!
お隣は一般のご家庭なのか、おばあさんが揺り椅子に座っておしゃべりしていました。地元の人はときどき、いきなり声をかけてくれます。あそこに行くと面白いとか、向こうに美味しいレストランがあるとか。もちろんスペイン語ですが、親切心とともに自分たちの住む町への愛が感じられました。
こちらは写真館のようで、家族写真を撮りに来たファミリーに出会いました。
最近日本では写真館で家族写真を撮る習慣、無くなってしまったんじゃないでしょうか?
会社だって通りに面して扉を開けっ放しで営業しています。オフィスビルなんて一つもありませんからね。
デスクの上にはなんとタイプライター!まるで博物館の展示みたいな光景ですが、2014年現在ですよ。
建物の外観はなかなか印象的、一軒一軒のカラーリングが鮮やかです。割と派手な色が使われているのに、あまりしつこく感じないのが不思議です。日本はもちろん、アジアでも見られない配色。ラテンアメリカ独特の色彩センスが成せる業でしょうか。
外観とは打って変わり、たいてい建物の内側にはパティオ(中庭)があり、噴水があったりお花が咲いていたりして素敵です。思わず長期滞在してしまうバックパッカーがいるのも頷けます。
歩き回っていたらいかにも中米らしいボンネットバスが通り過ぎていきました。時間に余裕があれば、こういうバスに飛び乗って名も知れぬ町に足を延ばしてみたいものです。
そして写真には残りませんが、グラナダの町はとにかく音がいい!
教会の讃美歌や鐘の音、アイスクリームの行商が鳴らすチリンチリンというベル、そして鳥の鳴き声。静かなグラナダの町に溢れる音は、どこか遠い昔の夏休みを思い出させるようなセンチメンタルな響きを感じてしまいました。
セントラル公園(コロン公園)
グラナダの中心部にある広場が セントラル公園 Parque Central。コロン公園 Parque Colón と呼ばれることも。
見所はここを中心に半径800m以内に集まっているので、公園を起点に街歩きすれば迷うことは無さそうです。
広場の周りには客待ちをしている馬車がずらり。
グラナダは徒歩で見て回れる規模の町ですが、馬車で一回りしてもらうこともできます。
馬車は観光客だけでなく、地元の人も日常の生活に利用しています。馬車と自動車が違和感なく共存している町って、今時少ないんじゃないでしょうか?
広場の中には噴水があったりオベリスクが建っていたり、まさしく公園です。
ニカラグアの4~5月と言ったら一年で最も暑く、40℃に迫る気温!みんな木陰に入ってじっとしているようです。
グラナダは治安が良いため観光客も多く、お土産物の屋台も並んでいます。僕もここでニカラグアのマグネットを買ったりしました。
広場は学校帰りの子供たちの遊び場にもなっている…のではなく、僅かな外国人を相手に手にしたものを買ってもらおうと待ち構えています。今日は平日だけど、君たち学校は?
硬い葉っぱの束を手にして、バッタのような小物を折っています。植物の種類や昆虫の名前を聞いたのですが、ビールを続けて飲んだら完全に忘れてしまいました…
こんなもの誰が買うのかって?Kitagawaみたいなツーリストが買うんです。(笑
水分を含んだ素材なのでそれほど日持ちはしませんが、旅行中しばらくホテルに飾っておくだけでも楽しめます。ニカラグアはまだ貧しく識字率も高くありません。彼らがきちんと勉強もしていることを願うばかりです。
ここからはグラナダの見所を順番に掲載していきます。
カテドラル
広場の北に建つ立派な建物は カテドラル Iglesia Catedral de Granada。
今回から使い始めた超広角レンズ、ここでも活躍しました。大きな建物も一発で写真に納まります。
コロン公園内から見るとこんな感じ。
ここに小さな教会が建てられたのは1583年のことで、その後何度か再建されています。
別のページでも書きましたが、グラナダは北米出身のウィリアム・ウォーカー率いる傭兵団の攻撃を受けており、カテドラルも1856年に完全に破壊されます。その後資金難で修復が中断されていたそうですが、1915年に現在の姿に再建されます。
建物の中には3つの身廊と4つの会堂があるとのこと。上の写真は一番広いチャペルです。
このカテドラルはグラナダで最も目立つ教会ですが、内部にほとんど人がおらずひっそりとしていました。
全体的にとても新しく、築100年とは思えない美しさ。
グラナダの他の教会とは違ってとても近代的な外観・内装です。
ラ・メルセー教会
コロン公園から2ブロック先にあるメルセー教会。ここは塔の上に登ることができて、グラナダの町を一望できます。
その様子は ラ・メルセー教会 Iglesia de La Merced のページでご紹介しています。
ハルテバ教会
メルセー教会の先にあるのは、ハルテバ公園とハルテバ教会。
ここも外観の美しさは目を見張るものがあります。詳しくは ハルテバ教会 Iglesia de Xalteva のページをご覧ください。内部の素朴さや祈りを捧げる人たちの姿が印象的でした。
サンフランシスコ修道院
グラナダで恐らく最も古い教会が サン・フランシスコ修道院 Iglesia San Francisco です。
右上に並んだ大中小の3つのベルが可愛らしいですね!
この教会の歴史は古く、最初の建物は木の壁とわら葺の屋根で作られていたそうですが、1685年に火事で焼失。その後堅牢な教会が作られるものの、1856年にはウィリアム・ウォーカーの攻撃によって損傷しており、全体的な改修を経て現在の姿となっています。訪れた時は、扉が閉まっていて内部の見学はできませんでした。
この教会の特徴は水色の美しい外観と聞いていましたが、実物は修復中なのか真っ白でした。ポストカードなどを見てもその鮮やかなファサードが素晴らしいだけに、ちょっと残念です。
この教会の隣には博物館が併設されています。
グラナダ市庁舎
セントラル公園の東に面する建物は グラナダ市庁舎 Palacio Municipal de Granada。
見どころではありませんが、装飾の形がユニークです。
Hotel Alhambra
広場の南に面する ホテル・アランブラ Hotel Alhambra。
たぶんグラナダで一番の高級ホテルで、一階のカフェはいつも外国人観光客で賑わっていました。
グラナダ中央市場
セントラル広場からベガ通り Calle Vega を南に2ブロック行くと見えてくるのがグラナダの中央市場。静かなグラナダの町も、この周辺だけは活気に溢れています。
服や靴、あらゆる雑貨に食料品のお店がごちゃ混ぜに。
これじゃぁお客さんも店員も不便じゃないの?と思わずにはいられないくらいの混沌ぶり。
僕ら外国人が物見遊山で入り込んできてもまったく気にしていないようで、無視されっぷりが清々しい!
ちなみにグラナダにコンビニやスーパーは一軒もありません。
マナグア行きのミニバス乗り場はちょうどセントラル広場と中央市場の間です。
最後に市場を一回りして、首都マナグアに戻りました。
感想
グラナダは日帰りで充分見て回れる規模ですが、1~2泊してみたかった。これ以上の見どころがある訳ではありませんが、グラナダに流れているゆるーい空気が気持ち良いのです。親切にしてくださった皆さん、ありがとう!フェリーに乗ってニカラグア湖に浮かぶ島に足を延ばしてみたり、途中のマサラの町に寄ったり、もう少し掘り下げてみたかったです。
ニカラグアは中米の中でも発展が遅れているので積極的に訪問をおすすめするものではありませんが、ここグラナダの雰囲気はとても気に入り、来て良かったと思えました。きっとまた来ることがあるでしょう、次は歴史的な街並みが美しいと評判のレオンを訪れたいものです。
この後マナグアのホテルに戻り、中米で最大の観光国であるコスタリカに向かいます。
日本からU.S.A.経由、または中米の周辺国から飛行機で首都 マナグア Managua へ。
グラナダ Granada はマナグアの南東45kmにあるニカラグア湖畔の町。マナグアからグラナダまでのミニバスは頻発しており所要1時間、1 USDなり。マナグアから日帰りも可能。
観光目的の場合は入国にビザは不要、公用語はスペイン語です。Kitagawaは北米ロサンゼルスからエルサルバドルに飛び、サンサルバドルからマナグアへのフライトにてアクセスしました。
コメント
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グラナダにレオンなんて、旧宗主国スペインのミニ版みたいですね。
そうなんですよ、「中米ニカラグアの」って付けないと
ほとんどの人がスペインのグラナダの話だと思ってしまいますよね。