2025
02.09
語学学習

語学学習のすすめ

旅に出ると「もっと英語ができたらなぁ」「英語以外も話せたらなぁ」なんて思うことはありませんか?今日は海外旅行に役立つ語学について、Kitagawaなりの心構えや習得のコツをあれこれ書いてみようと思います。少しでも外国語で会話ができると、それだけで旅先での可能性が何倍にも広がります!ぜひ気軽に…最速で結果が出る方法で、はじめてみてください。

Kitagawaは何か国語を話せるの?

という質問をよく受けるので、まずは自慢話から行ってみましょうか。
きちんと学んだ言語をリストアップしてみると、

スペイン語、フランス語、ロシア語、アラビア語、ギリシャ語、タイ語、インドネシア語、、、

タイ語とギリシャ語は東京外大、スペイン語はベルリッツ、フランス語、ロシア語、アラビア語、インドネシア語は自分の大学の二外として学びました(というか、現在も大学で履修中です。
僕は中国語や韓国語もしゃべってる気がしますが、中国語は発音が難しくてそうそうに放り出したし、韓国語は耳で聞いて覚えてるだけなので学んだとは言えませんね(笑
とりあえず自分の言いたいことを言葉にできても、何か尋ねられると答えられないことが結構多くて、語学は“分かること”と“使えること”の差が大きいと痛感しています。

旅人に語学は必須

英語のほか、世界を旅するならスペイン語とフランス語は必修です
スペイン語ができないと中南米で苦労しますし、フランス語ができないと西アフリカの旅が絶望的です。あとスペイン語ができればイタリアでも意思疎通ができたり、タイ語はラオスでも通じたり、インドネシア語とマレー語はほとんど同じなど、語学は横に展開できるので行動範囲が広い人ほど学ぶメリットが高まると思います。

なぜ多くの人は英語すらできないのか

こう言っては身も蓋もないのですが、語学ができない人は「やらないから」です

〇〇語が話せるといいな、いつかやりたいな、と考えたことがある人は多いはず。でも、そう思うだけで、始めない。仮に始めても、続けない。だから、いつまで経っても形にならない。これは語学に限った話ではありません。たいていの人は思い描くだけで取り掛からない…これが「夢が実現しない」ことの最大の要因だと僕は常々思っています。

話せる自分、というイメージは大切。

新しい言葉を学ぼうとするとき、何らかの目的があるはず。
それを達成した自分をイメージしながらテーマを決めて勉強することは意外に重要だと思います。映画を字幕なしで見たいとか、レストランくらいは現地の言葉で注文してみたいとか、文学作品を原著で読みたいとか。僕なら、旅先でタクシーに乗るとかマーケットで値段交渉するとか、ホテルに苦情を申し立てるとかですね。

その言語を使うシーンを想像することで、何に重点を置いて勉強するかが自ずと見えてくるはず。例えば、時間やお金の話題はよく出そうだから数字の表現だけは完ぺきにしようといった具合です。実際はなかなか現地で簡単な数字すら聞き取れなくってガックリ来たりするんですけどね、何かテーマを設けておくと長続きするもの。料理や食べ物などは多くの人におすすめで、レストランで英語以外のメニューを読んで現地の言葉で注文できると気持ちいいですよ。

誰でも3か月で話せるようになります

一つの言語は(アラビア語やアイスランド語のように超A級の難易度を誇る言語でない限り)2~3か月もあれば話せるようになります。というか、2~3か月である程度形にするつもりで始めるべき。逆に時間をかければかけるほど効率が悪くなり、そのうちに飽きてモノにできる確率も下がってしまいます。

僕は「水面に顔を出す」という表現をするのですが、あるタイミングでその言語が「わかる」瞬間が来ます。全体像が見えるというか、呪文のようだったものが、自分の中で言葉に組み立てられるようになる。それが訪れるのがだいたい2か月(語学学習に慣れた人なら1か月くらい)かなって思います。なので、外国語ができるようになるかどうか=そこまで全力疾走できるかどうか と言っても良いでしょう。

この文章を書いているのは二月上旬。春休みには間に合わなくても、今はじめればゴールデンウィークの旅行では「旅先で現地の言葉を話す」ところまで行けると思います。

テキストは必ず一冊やり切る

受験のとき、英語の単語帳は必ず最後までやり切れって言われませんでしたか?
どんなテキストでも構わないので、取り掛かったら必ず最後のページまでやり抜く根性が必要です。もう一度言いますが、語学ができない人は「やらないから」です。何があろうが必ず毎日開いて、出てきた単語はすべて覚える。まずは最初の1か月、頑張ってみてください。

テキスト

もし学校に通わずに独学で勉強する場合、教材に迷ったら白水社のニューエクスプレスプラスをおすすめしておきます。このシリーズは大学の二外の授業でテキストに採用されるくらい定評があります。ちなみに上の写真は現在履修しているインドネシア語のテキストで、教員はまさに著者の降幡せんせーです(笑

おすすめの言語

第二外国語が初めての方は、あまり難しい言葉を選ばないほうが無難です。
学びやすいのは、例えば韓国語とかスペイン語とか。

韓国語は音も見た目もかわいいし(文字は24しかありません)文法が日本語に近く、漢字語を使うので単語もどんどん覚えられる。それに韓国は近いので遊びに行って気軽に使えて、現地では間違いを向こうが日本語で直してくれるほど。ちなみに韓国語で「簡単だ」は간단하다、読み方はカンタンだ!ですよ。インド・ヨーロッパ語族では、英語と同じアルファベットを使う言語から選ぶと、スペイン語がカタカナ読みでも通じるので始めやすい。植民地の関係で今でも公用語の国が多いのも旅人目線では魅力です。

逆に、文字が複雑だったり、声調や無気音・有気音の使い分けがあったり、格変化があるなど文法が難しい言語は、最初の第二外国語としては避けたいところ。これらはきちんとネイティブの教員から教わる必要があると考えます。

毎日やる。でも完ぺきは目指さない

目安として、最初の3週間(文字も覚える必要のある言語なら1か月)は毎日、できれば朝と晩に勉強したい。大変ですけどね、絶対に休まない、なんなら週末は丸一日やるくらいの勢いがあったほうが良い。1日でも休むと、水面に顔を出すタイミングが3日くらい遅れます。苦しい期間が3日増えてしまいます。逆にお昼と夕方にもやる日を1日作れば、それだけで仕上がるのが3日くらい早まるかもしれません。最初が一番大変、だからこそ最初は全力で。

単語帳

上の単語カード、実は一昨日から勉強をはじめた新しい言語です。
子音が33文字、母音が21パターンもあるんですが…こんな記号みたいな文字でも2日あれば頭に入ります。難しいことは考えずに、とっとと今すぐやるしかありません。

単語の覚え方

覚えるタイミングは、知らない単語に出会った、まさにそのとき。

つまり、テキストに出てきた単語は後回しにせずにすべて覚えます。初学者が自分の判断で単語を捨てるなんてありえませんし、それに「いつか」も絶対に訪れません。何度も同じ“知らない単語”が出てきてイライラするより、知ってる単語として再会するほうが楽しいに決まっています。

いくつも言語を学んできた僕の感覚だと、10日あれば50単語を8割は覚えられます
コツは1週間を目標に30~60単語をまとめて一気に覚えること。コクヨのノートがA罫で30行なので、1ページで30または60ですね。ノートに単語帳を作って、数チャプター分ずつ書き出して一気に覚えてしまいましょう。品詞ごとにページを分けておくと便利です。だいたい300単語ほど覚えると旅行で使えるレベルになってくるので、やっぱり使える実感が湧くまで2か月はかからないと思います。

アラビア語

本当に覚えられるのか?って話ですが、ロシア語の授業では初見の単語を何十も載ったプリントを渡されて翌週の授業で全問の書き取り(日本語→外国語)という狂ったテストが毎週ありましたが、実際に毎回完答できたので可能なことは間違いなさそうです。受験でお馴染みの「ターゲット1900」という英単語帳がありますが、僕は100単語ずつやって4か月で覚え切りました。たとえ大学受験レベルの単語量でも1年はかかりません。

ただし、完ぺきにする必要はありません。どうしても忘れてしまう相性の悪い単語もあるので、その子たちは無視してどんどん次に行って大丈夫です。いずれにしても、単語は、短期で、大量に、丸ごと覚える。そうすれば2~3か月で初学者レベルの外国語はマスターできます。
しつこいけどもう一度言いますね、語学ができない人は「やらないから」です。

上級を目指す方へ

勉強できる人は放っておいても進んでいくものなのでアドバイスできることなんてありませんが、テキストが半分くらい終わったらインプットからアウトプットへと勉強方法を変えるといろいろ気付きがあると思います。僕がおすすめするのは日記を付けてみることです。できればネイティブのせんせーに見てもらうと、秒で添削してくれるので完ぺきです。大学の授業だと、これをメモなどを見ずにみんなの前に出て発表させられたりします。

ロシア語

もちろん、たとえ文字を書けなくても自分が伝えたいことは言葉になります。でも、単語を書けないと正確な発音ができませんし、発音できない単語は絶対に聞き取りもできません。そして、聞き取れないと会話になりません。僕もまだまだ勉強中ですが、初学者を抜け出したいなら最初からライティングもできるようになっておいた方が、全体としては近道だと思います。

さいごに

語学学習を山登りに例えると、初めて第二外国語をはじめる人は、山の高さも道の険しさも分からない。だから、身に付いたことの大きさより先の長さに挫けそうになります。でも、母国語以外の言語習得の成功体験があれば、“山の高さ”が見えるようになります。だから、次の言語はずっと楽になるはず。

もし、まだ英語しか話すことができないなら、ぜひ第二外国語に挑戦してみてください。これまで旅先で得たプライスレスな体験は、お金でもステータスでもなく、コミュニケーションから生まれることがほとんどでした。少し現地の言葉が話せるだけで、旅行の楽しさや旅先での可能性が何倍にも広がるはず。スマホやガイドブックから顔をあげて、目の前にいる人たちと言葉を交わして世界を広げてみてください!

プロフィール
Kitagawa

Kitagawa
南国のアイランドリゾートから地球の果ての辺境まで、4か国語の会話力を駆使して2008年から2025年までに100か国以上を旅しました!飛行機の搭乗歴は1000回を超え、2012年にはFAA(アメリカ連邦航空局)のパイロットライセンスも取得。バンコク在住。
当ブログでは今まで訪れた旅先から、写真を17933枚と心に残った体験を1142件公開しています。(2025.03.11)

2025年

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