06.27
リヒテンシュタインの行き方 スイスから日帰り旅行記
Kitagawa@Liechtensteinです、Grüezi!
スイスとオーストリアの間にある小さな国 リヒテンシュタイン に旅してみました。チューリッヒから鉄道とバスを乗り継いで片道およそ2時間、日帰り旅行で訪れることができます。ここではリヒテンシュタインの首都ファドゥーツまでの行き方をまとめます。
スイスからリヒテンシュタインに向かう場合、スイス国鉄で ザルガンス Sargans まで行き、駅前からリヒテンシュタインバス11番で ファドゥーツ Vaduz に入るルートが一般的。
【所要時間】
チューリッヒから片道2時間
【旅費】
バス代を含め往復 CHF 77.60 (2016年4月現在、二等車利用)
チューリッヒ中央駅からザルガンスまでの鉄道は クール Chur 行きのIC(インターシティ)やIRが頻発しているほか、オーストリアに向かうRJ(レールジェット)も利用できるので往復でそれぞれ乗車してみました。
また、停車する列車が少ないものの ブックス Buchs の駅からリヒテンシュタインに向かうルートもあり、ブックスからファドゥーツまではリヒテンシュタインバス12番が利用可能。
鉄道によるリヒテンシュタイン入国 にこだわる場合はブックスでローカル線に乗換えればファドゥーツ中心部の北4kmにある シャーンファドゥーツ Schaan-Vaduz 駅まで1駅。ただし3分間の乗車のために日に9本しか無いローカル列車を待つ旅程のため鉄道マニア向けです。
まずはチューリッヒからファドゥーツまでの要所をマッピングしました。
太線 が鉄道、細線 がバス、赤い★ が主要駅、各アイコンをクリックすると各地の簡単な説明が表示されます。
実は4年前もリヒテンシュタインに向かっていたのですが、その時は車窓から見えた美しい町並みに惹かれて計画を放り出して途中下車してしまい辿り着けませんでした。顛末は ベルン観光 のページをご覧いただくとして、今度こそリヒテンシュタインに行きます。
チューリッヒ中央駅 Zürich Hauptbahnhof
朝6時半、チューリッヒ中央駅にやって来ました。
空港から中央駅までの移動は チューリッヒ空港トランジットにおすすめホテルと市内までの行き方 をご参考に。
今回はチューリッヒで飛行機のトランジットの合間に行って帰って来るというタイトなスケジュール。まだ8時間あるので充分ですが、あまりノンビリもしていられません。スイス国鉄SBBのインフォメーションで列車を選んでもらい切符を購入しました。
最終目的地、ファドゥーツ中心部の郵便局前バス停 Vaduz, Post まで通しの往復切符です。鉄道の切符にバス代も入れられるなんてさすがスイスですね、二等車で1人 CHF 77.60 (9,255円)でした。
スイス連邦鉄道 SBB
さっそく午前6時37分発のインターシティ IC557号、クール Chur 行きに乗車。
リヒテンシュタインに直行する列車は無いのでスイス国内のザルガンスを目指します。
特に座席は指定しておらず適当なお席に。
帰りも好きな列車に乗って帰って来られるので気楽なものです。
途中で降りるのでうっかり眠らないようにしなくては!
乗車時間は55分です。
チューリッヒ湖岸を南下、進行方向に向かって左側に座ると美しい景色を見られます。
あいにくのお天気ですが車内で日の出を迎えました。
続いて峻険なヴァレン湖の眺め。
この路線を旅するのも3度目、何度見てもスイスの自然はダイナミックで癒されます。
定刻の午前7時32分、ザルガンスの駅に到着しました。
ここからバスでリヒテンシュタインを目指すルートが本数も多くてスムーズです。
ザルガンス Sargans
ザルガンスはリヒテンシュタインに向かう交通の要衝ですが、とても小さく静かな駅前でした。
もし泊まるならホーム西端の少し先にある Hotel Zum Ritterhof www.hotel-ritterhof.ch/ というホテルが分かりやすくお手頃です。
リヒテンシュタインバス Liechtenstein Bus
駅前からVLMことリヒテンシュタインバスに乗ります。
時刻表と路線図を見ると各停の11番が30分に1本、平日のみ快速の12E番も1時間に1本あるようです。
車内の様子。
乗降客は多くてバス停でよく停まりましたが、ほぼ時刻表通りに走っていました。
途中ライン川に架かる橋を渡ります。地図上は国境なんですが、ゲートも何も無いのでよく見ていないと気付かないほど。リヒテンシュタインに入ってからは車窓から教会やお城が見えたので場所を覚えておいて後で行ってみましょう。
ファドゥーツ Vaduz
首都ファドゥーツ中心部のバス停は郵便局の前にあって POST というそのまんまの名前ですが、乗り過ごしてしまいました!さぞ賑やかだろうと思っていたのですが、一瞬で通過してしまうんだもの…そんな小さな町の様子は リヒテンシュタイン旅行記 のページにまとめていますのでご覧ください。
リヒテンシュタイン国内の各地に向かう場合もここ POST バス停を起点にすると分かりやすい。時間に余裕があれば21番バスに乗って終点 マルブン Malbun まで足を延ばすと長閑な山あいの景色も楽しめます。
以下にすべてのバスの路線図と運賃、ザルガンスまで帰りの時刻表を掲載します。
リヒテンシュタインバス路線図と運賃(~2016年12月10日)
リヒテンシュタインバス時刻表(ポスト→サルガンス)
レールジェット Railjet
チューリッヒまでの帰りはオーストリア連邦鉄道ÖBBの運行する レールジェット Railjet に乗ってみました。
リヒテンシュタインはスイスとオーストリアの間に位置していますが、今回はオーストリアまで行く余裕がないので気分だけ味わってみました(笑
12時25分発の Railjet 362号です。レールジェットはヨーロッパの鉄道の中でもお気に入りの一つ。
2013年に ハンガリーのブダペストからドイツのミュンヘンまでレールジェット に乗ったのが最長で、3年ぶりの乗車です。
スイス国鉄の切符で二等車のeconomyに乗れますが、車内はほぼ満席!
座席指定はしていないので食堂車のrestaurantを覗いてみることにしました。
注文したのはオーストリアのビールである Ottakringer です。
食堂車も混んでいて、相席をお願いさせていただいたカップルはタイからの旅行者でした。
おしゃべりをしているうちにチューリッヒ湖が見えてきました。
帰りも55分、ピッタリ定刻の午後1時20分にチューリッヒ中央駅9番ホームに到着です。
まだフライトまで時間があるのでチーズフォンデュの有名店 SWISS CHUCHI でランチにしました。
この年のテーマはヨーロッパの未訪問国を巡る旅。残すところ3か国、うちリヒテンシュタインが片付いたので次はマルタ共和国です。この後は チューリッヒからマルタまでスイスインターナショナルエアラインズ の翼で移動します。
コメント
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ウイーンのリヒテンシュタイン美術館には行きましたが、公国にはさすがに行ったことないですね。さすがはKITAGAWAさん!
さて、自分は数年ぶりにヨーロッパを旅行することにしました。東京~モスクワでビジネスクラスのマイレージ特典チケットが確保できたので。9月上旬の予定です。スイスまたはドイツ、中東欧の鉄道のなかで、KITAGAWAさんはどれが思い出深いですか?
以前、ウイーン~ブダペストをレイルジェットで往復しましたが、単なる移動って感じでしたね。
鉄道パスを使い倒してガンガン移動&観光するなら鉄道大国のドイツになりそうですが、車両や乗車そのものを楽しむなら断トツでスイスだと思います。氷河特急、ベルニナ急行、ゴルナーグラートなど景勝路線の宝庫なので幾らでも楽しめます。
ところでモスクワ行きの鉄道を東欧で何度か目にしており、これでロシアに入国したら素敵だなぁとはいつも思うのですが問題はビザですね…個人的にはモスクワ発着の国際列車にぜひご乗車いただき、ご感想をお伺いしたいところです!
KITAGAWAさんのご推薦通り、スイス+ドイツあたりにしようかなと思います。ベルリナ鉄道の後、イタリアに入り、コモ湖を見ながらミラノに寄り、モスクワに戻るのも楽しいかもしれません。
モスクワの発着はJALなのでドモジェドボ空港になります。ワンワールドやスターアライアンスへの乗り換えで、西欧やスイス・オーストリアに行くのは楽なのですが、旧ソ連や東欧に行く便はほとんどなく不便です。アエロフロートなどスカイチームは別の空港、シェレメチベ空港ですが、この乗り換えは成田~羽田の比ではなく面倒だそうです。
なので、サンクトペテルブルグやバルト三国へは夜行列車で行こうと何度も考えたのですが、結局は避け続けています。
いろんな国に行きましたが、ロシアだけは個人旅行はしんどいですねえ。文字が読めない、英語が通じない、サービスという感覚が無い、とナイナイずくしで、サンクトペテルブルグに行ったったときは、本当に往生しました。
モスクワの空港が複数あるとは知りませんでした。
最近はロシアの招聘状をインターネットで買ってこられるようなので、そろそろ僕も行って見ようかな、なんて考えていますが、ロシアはビザ免除されてる国籍も多いのでそのうちビザ不要になる日が来るような気も。
サンクトペテルブルクは一度行きたいですね、美術館がありますので。
良いご旅行になりますように!
サンクトペテルブルグ(SPB)はきっとKITAGAWAさんも気に入る街だと思います。在SPBのロシア人からは、次回はヘルシンキから高速鉄道で入ったほうがいいよ、と薦められました。列車内で入国審査もできますし、街中にあるフィンランド駅に着くので便利なんだそうです。なによりモスクワの空港で国内線に乗り換えるストレスから解放されますし(苦笑)。
では、マルタの旅をお楽しみください。