11.14
モロッコ旅行記 タンジェ観光
モロッコ北部、地中海に面する タンジェ طنجة。ヨーロッパとアフリカを結ぶ交易で栄えた港町で海の玄関口です。
まるで迷路のような旧市街をそぞろ歩き、イスラムの雰囲気を味わってみることに。スペインの植民地だったせいかエキゾチックな街並みにはどこか陽気な空気も感じられました。
行き方
タンジェ(あるいは タンジール Tangier とも)の町はジブラルタル海峡を挟んでスペインに面しています。スペインのタリファとはフェリーで結ばれており所要1時間ほど。
Kitagawaは スペイン・タリファからモロッコ・タンジェへのフェリー でやって来ました。
地図
見どころは城壁に囲まれた旧市街、オールド・メディナ Old Medina です。
少しずつですが観光化も進められているようで、散策のモデルコースが掲出されていました。治安も問題ないレベルです。
上の地図で赤い矢印から城壁内に入り、水色・緑・赤・オレンジ・黄色と歩くと良いのではないでしょうか。
このページで取り上げた観光名所やお店は下のGoogle Mapにもプロットしてありますので参考にしてください。
半日もあれば一回りできる規模ながら、実際に歩いてみたら坂道と曲がり角だらけであっという間に迷子になってしまいました!地図はあまり頼りにならないので、細かいことは気にせず気ままにお散歩してみるのが楽しそうです。
ホテル
せっかくなので城壁の内側に泊まってみることに。選んだのは1888年創業の オテル・コンチネンタル Hôtel Continental で、フェリー乗り場から歩いて来られます。なお、近代的なホテルも旧市街の1キロほど南にある新市街に点在しています。
さすが城壁都市、こうして見えているのに一直線ではホテルに辿り着けず!
湾岸道路を歩いて行くと旧市街の入口と思しき門があって、ここから中に足を踏み入れました。
しびれるほど渋い街並み。
ホテルまでの道も実にアラビアン!門からたった200mなんですけどね(笑
ホテルコンチネンタルから見たタンジェの街並み。
人口95万人の国際都市で、フェリーだけでなく空の便もあるそうです。
とは言っても旧市街は坂道だらけで車が通れない場所も多く、一つ路地に入れば静まり返っていました。
何はともあれ城壁の中をカメラ片手に歩き回って見ましょう。
アラベスクや重厚な木の扉などそこここにイスラム建築様式が見られる街並み。
いくつもアーチをくぐり抜けて、時には猫を追いかけながら古めかしい建物が密集した階段を上へ上へと。
明らかに僕らが異邦人と分かるからでしょうか、すれ違っても特に挨拶されることもなく。まぁこれがトルコのように日本語で話しかけながら付きまとわれても困るのですが、地元の人と観光客の間には程よい距離感があるようです。
プチ・ソッコ Petit Socco
タンジェ旧市街の中にある小さな広場、プチソッコ。
ここはカフェや商店が集まっていて終日賑やかです。観光客の姿もよく見かけたので街歩きの起点にすると良いかも知れません。周辺には経済的なゲストハウスもあるようです。
お土産屋さんにも立寄って見ました。
各国で記念に買い集めているマグネット、モロッコのものはここで入手。
僕は夕暮れ以降の町の雰囲気が好きですね。
ヨーロッパのそれとはまったく異なり、薄暗い雑多なネオンに活気を感じます。
Café Al Manara
プチソッコにある大きなカフェ。
地元のおじさんたちが寛いでいるのを見て、僕らもここで休憩にしました。
淹れたてのアラビアンコーヒー。
薄いアルミのソーサーと透明のグラスで供されます。
女性はことごとくヒジャブで髪を隠していますね。
国教はスンニ派イスラム教。キリスト教は禁止こそされていませんが、国民の99%がムスリムとのこと。
Ray Charly
フランスパンを積んだ三輪オートを見つけて追いかけてみることに…
停まったのは間口三間ほどの小さな食堂前。
お店を覗いていたらカウンターに座っているお兄さんが旨いぞと言わんばかりに一口二口とお裾分けしてくれました。
旅人に対する心遣いが嬉しいですね!
目の前でグルグル回っているチキンの姿に耐え切れずそのままカウンターに座ってみました。
何がオススメなのか分からないので指差しで同じものを注文、これも旅の常道ですね(笑
さすがモロッコ、スパイスの効いたチキンが実に旨い。
お食事をしているとお持ち帰りで注文していくお客さんが多いことに気付きました。
ご覧のようにチキンを豆やポテトと一緒にフランスパンで挟むという豪快なサンドイッチが出来上がり。
店員さんの気さくな対応が記憶に残り、モロッコを発つ日も立ち寄ってチキンを買って帰りました。
プチソッコの坂を登った左手にあるので、小腹が空いたら覗いてみてはいかがでしょうか?
メニューはこちら。
上4つはチキンのサイズごとのお値段で、دجاجة はアラビア語で雌鶏の意ですよ。
グラン・モスク Grande Mosquée
見どころらしい見どころと言えばオールドメディナで一番立派な グランモスク الجامع الكبير。
ただしモスクには入れないので外から眺めるだけです。
ビューポイント
城壁の北の端にはジブラルタル海峡を一望できる丘がありました。
現地からTweetした写真はここからのもの。
カスバ門 Kasbah
城壁の北西角にある カスバ قصبة。
外敵からの攻撃を防ぐために作られたらしく居並ぶ大砲の姿が見えました。
周辺の地図。
イスラムの美術品を展示するカスバ・ミュージアムもあるので興味がある方はチェックしてみると良いかも。
カスバ門を出て、城壁に沿って坂道を下って行けば賑やかなグランソッコに至ります。
グラン・ソッコ Grand Socco
グランソッコまでの通り沿いに市場が形成されていました。
野菜や果物、スパイスなど食料品が中心の品揃え。国際ネットワークに接続されたATMも設置されています。
メンドゥービア庭園 Jardins de la Mendoubia
ここから、また城壁の内側に戻りました。
入ってスグの場所で見つけたフルーツショップ。
大粒のイチゴを買ってみました!
値札が出ていて量り売りなので観光客でも気軽に買えるのが良いですね。あまりに安く、ちょっと買い過ぎてしまったかも。
日没後はネオンに照らされたアーチや石畳が異国情緒を高めます。
ヨーロッパから船に乗ってふらりと訪れたモロッコですが、久しぶりにイスラムの空気を楽しむことができました。タンジェから青の町シャウエンに足を延ばしてみるのも良いでしょう。次はマラケシュを起点に、世界遺産アイト・ベン・ハッドゥ観光やメルズーガ大砂丘をラクダに乗って旅してみたいと思います。
おまけ
以下の2枚の写真は同じ日、同じ場所、同じ瞬間に撮ったものです。
撮る人によってこんなにも雰囲気の違う写真に仕上がるものかと驚いたので先日Twitterで流したものをここにも掲載しておきます。
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