11.06
ポーランド・ワルシャワからオーストリア・ウィーンへの夜行列車 鉄道の旅
ワルシャワからウィーンまで寝台車で移動してみました。
3か国をまたぐ国際列車。EUとなってからは国境越えの緊張感は無くなってしまいましたが、ちょっぴり昔ながらのヨーロッパ旅行気分を味わえるのではないでしょうか。ポーランドとオーストリアの間は夜行列車が毎日1便運行されており、駅の場所や発着時刻の使い勝手が良くてオススメです。ここでは2015年現在の時刻表も合わせて掲載します。
ポーランドの首都 ワルシャワ WARSZAWA (英名:Warsaw)から、オーストリアの首都 ウィーン WIEN (英名:Vienna)まで、その距離 約550km。空の便は LOTポーランド航空やオーストリア航空が 1時間20分で結んでいます。
Kitagawaはフィンランドから船やバスを乗り継いで来たこともあり、旅情溢れる鉄道を選んでみました。
ポーランド・ワルシャワ発 オーストリア・ウィーン行き
2015年11月現在の時刻表です。
1日3便運行されており、所要7~9時間。一番下の午後9時03分発 ZUG407号(オーストリアに入ると D407号)が夜行列車です。
オーストリア・ウィーン発 ポーランド・ワルシャワ行き
逆方向、ウィーンからワルシャワに行くルートも。
やはり1日3便運行されており、一番下の午後10時39分発 D406号(ポーランドに入ると ZUG406号)が夜行列車です。
列車の検索は オーストリア連邦鉄道 ÖBB のサイトが便利です。www.oebb.at/en/
ただしこの路線は2015年現在も手元でのチケット印刷(オンライン発券)はできないのでご注意を。
ワルシャワ中央駅 Warszawa Centralna
町のど真ん中にある ワルシャワ中央駅 Warszawa Centralna にやって来ました。
本当はリトアニアからベラルーシに抜けてみる予定がビザを取れずにここまで南下して来てしまいました。こうなったらどんどん南を目指しましょう!
駅構内にズラリと並ぶ窓口。どのカウンターのおばさんも英語がまったく通じず、なんと No English! のひと言で追い払われてしまいました。
指を差されたのがこちらのオフィス、どうやら外国人観光客にはここで切符を売ってくれるようです。
乗る数日前に訪れましたが、運賃はイールドマネージメントされているようで日によって倍近くも金額に開きがありました。安く個室を取れそうな 2013年5月6日 を選び、2名用の二等寝台が2人で 138ユーロなり。マスターカードで決済、請求はポーランドズロチ建てで 578.22zł (18,142円)でした。
この夜行列車に2人で乗る場合は二等の選択がベストです。
一等は1人用個室のみ、二等は2段ベッドの2人用個室と3段ベッドの3人用個室があります。
ワルシャワ中央駅の隣には Złote Tarasy という近代的なショッピングセンターがあって賑やか。
また駅の真正面にある ワルシャワマリオットホテルの最上階にあるバー も景色が良くてオススメです。出発前に時間があれば立寄って見てください。
ワルシャワからウィーン 鉄道の旅
ポーランドからオーストリアへの夜行列車
久しぶりに国際列車に乗るのでこの日を楽しみにしていました。今どき飛行機では感じない高揚感!
特に改札は無いのでプラットホームに降りて列車の到着を待ちます。
切符には予約したコンパートメントのある車両が「~両目」という表記ではなく3ケタのコーチ番号で記載されています。予め電光掲示板で何両目に当たるのかを調べておきました。僕らのは一番前のようです。
こちらが切符。
Kitagawaが乗車した時はワルシャワ 午後8時45分発、ウィーン 翌朝6時32分着という少し早めのスケジュールでした。
そうこうしているうちに列車が入線、出発予定時刻の3分前です。
客車の種類がごちゃ混ぜですね~
ポーランドの PKP Intercity や、
オーストリア連邦鉄道 ÖBB の寝台車も。
停車時間は短いのでさっさと乗り込んだ方が良さそう…
僕らが乗るのはこちらでした。
二名用二等寝台車
二等寝台車のコンパートメントの様子です。少し古い車両ですが清潔でヒーターの効きも充分。
乗った時は既にベッドメイクされていました。
2段ベッドの下段からの眺め。
テーブルを跳ね上げると洗面台があって、お湯も出ました。
同、上段から。
扉はきちんと内側からカギをかけられますよ。
照明のコントローラー。
渋いですね~
洗面台にはお水とタオルのサービスもありました。
車内に売店や食堂車は無いので、出発前にお菓子などを買ってズロチを使い切っておくと良いかも知れません。
程なく車掌さんが検札に来ました。
何度乗っても夜行列車はワクワクしますね~
出発地のポーランドと通過国のチェコ、ともに2007年12月21日よりシェンゲン協定が発効しており、既に出入国の審査はありません。深夜にスタンプをパスポートに捺すために叩き起こされることもなく、寝ているうちにオーストリアに着いてしまいます。
朝食サービス
到着予定時刻の約30分前、車掌さんが朝食を持って来てくれました。
運賃に含まれていますが、このサービスの有無は予約するお部屋の種類によって異なるようです。
ウィーン中央駅 Wien Hbf
定刻の午前6時32分、ウィーンに到着しました。
ウィーンは何度も来ていますが、そう言えば毎回鉄道で来ているような気がします。
9時間47分の鉄道の旅、寝ているだけなのでアッと言う間に終わってしまいました。
それでも線路の継ぎ目の振動に揺られて一晩、いかにも長距離を移動したと実感できる心地よい疲労感もあって。ホテルに1泊するより安い金額でポーランドからオーストリアに来られるのだからお得ですよね。
国境で機関車が交換されて、先頭は ÖBB の赤い電気機関車になっていました。
シーメンス社のES64U2というタイプ。オーストリアの電車はどれも格好良くてKitagawaは大好きです。
こちらが ウィーン中央駅 Wien Hbf の構内。
ウィーン中央駅は ウィーン地下鉄 U-Bahn Wien が乗り入れており、そのまま乗換えて市内のほとんどの場所に移動できます。
日本では次々と寝台車が消えていきますが、ヨーロッパではまだまだ現役です。ヨーロッパ旅行と言えば今も昔も鉄道旅行が醍醐味なので、夜行列車も上手く活用してみてください。
当ブログではオーストリアの周辺4か国、チェコ、ハンガリー、ドイツ、スロバキア への旅行記も掲載しています。それぞれ鉄道も利用しているので旅の計画の参考にしていただければ幸いです。なお、ポーランド以北、リトアニアとの移動は鉄道ではなくバスが便利です。ビリニュスからワルシャワまで夜行バスのページをご覧ください。
2015年, 2013年, '13 ポーランド, '13 オーストリア
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