July 16, 2012

ロブスター・テルミドールのレシピ(おいしい作り方)

突然ですが…今日はクッキングの話題、お料理レシピのご紹介です。

料理がまったくダメ!と噂のKitagawa、確かに1年365日3食とも外食で、ホームパーティの際もケータリング尽くしという体たらくですが、たまには腕を振るうこともございます。
某所で料理をしたところ…食材の選定と手際の良さ、そしてお味と完成度の高さに驚かれてしまい、嬉しいような悲しいような。
料理が出来たら出来たで突っ込みも激しく…でもせっかくレシピのリクエストをいただいたので、今回は“種明かし”みたいなものになります。(笑

ロブスター・テルミドール Lobster Thermidor

前置きが長くなりましたが…今日お料理をご紹介するのは私、Kitagawaです。(きゃは
いったいどこの厨房だよ?という突っ込みは置いておいて…

先日のディナーのメニューから、最も簡単に作れて男性が腕を振るうにもおすすめの、「ロブスター・テルミドール Lobster Thermidor」を取り上げます。
僕が作るのは高級ホテル仕込みの味、というより実はホテルそのもののレシピなので、まぁ美味しくて当たり前だったりするんです。文中では分かりやすいように、量を 4人前として解説しますね。


ロブスター・テルミドールの作り方 (北フランス風、ホテルバージョン)

ボストンロブスターまずはメインの食材です。

生きたロブスターを 2尾用意します。写真はロブスターで有名な北米ボストンから生きたまま空輸されたものですが、近所のデパートで新鮮なのを買って来ればOKです。

調理する 30分前に、冷凍庫に入れておきます。

大エビを茹でるとりあえずロブスターを茹でましょう。鍋が大きいのは気にせずに…(笑

茹で時間は ロブスター 100g当たり 1分 が目安。何尾同時に茹でようとも、だいたい 6~8分くらいです。完全に茹で上げないことがポイントなので、きっちり時間をはかり、その後写真後方の氷水に移します。

ロブスター熱が冷めたら、ロブスターの腕(はさみ)をもぎ取り、背中で真っ二つに切り分けます。写真の緑の部分、内臓は流水で洗い流します。

続いて、身の部分を殻から剥がし取ります。はさみの部分は叩き割って、こちらも中身を取り出しておきます。

この辺はいかにも豪快で、男の料理!って感じでイイですね。

エビ料理身は一口大に切ります。胴体の殻は器にしますので、キッチンペーパーで水気を取っておきます。

(レストランですと、はさみの部分の殻は形を残して他の料理に転用したりします。長くなるのでそっちのサイドメニューは省略…よい活用法があれば教えてください。)

フランス産バター次に、Mornay Sauce(モルネーソース)を作ります。

フランス産バター 100gを熱した鍋に入れ、Plain Flour(ベーキングパウダーの入っていない小麦粉)を大さじ 2杯加え、数分間よくかき混ぜます。続いて、Fish Stock(魚の出し汁)250ml をゆっくり加えて混ぜ、中火で放置しておきます。

※ 美味しいFish Stockの作り方を書き出すと切りがない&僕も詳しくないので省略しますが…魚の骨と頭をよく洗い、玉ねぎ・にんじん・セロリなどとともに加熱して作ります。今回は沸騰させないこと、白ワインを加えること、30分で火から下ろすことがポイントです。なおフレンチレストランではFish StockとChicken Stockを混ぜたりするそうで、ここでも等量ずつ混合したものを使っていますが、おうちで真似するには少々面倒なので、僕は既製品で手を抜いちゃいます…(笑

続いて白ワイン 50ml、Pouring Cream(クリーム)250ml を入れます。ワインは辛口のもの、クリームは明治のものを使用しました。最後に多めの海塩とブラックペッパー、そしてパルメザンチーズを加えて仕上げます。バター・塩・チーズはいずれも良質のものを。

玉ねぎとマッシュルーム以上と平行して、具を作りましょう。手際の良さも料理の見せ所です。

新鮮な Champignon(日本で言うところのマッシュルーム)100グラムは 4等分に。French Shallot(日本で言うところのエシャロット)2つを、みじん切りにしておきます。

映像でお見せできないのが残念ですが、玉ねぎの高速等角みじん切りのテクニックを教えていただきました…さすがプロ!

ロブスターテルミドールレシピ中火で熱してバターをひいたフライパンに、まずはエシャロットを入れ、充分に火を通し(写真の左のフライパン)、続いてマッシュルームを入れ、充分に火を通し(写真の右のフライパン)、最後にロブスターを混ぜます。こちらにも海塩とブラックペッパーを入れます。

ここで火を止める直前に入れるのが…生の Tarragon(タラゴン)の葉を みじん切り小さじ2杯分と、生の Chervil(チャービル)の葉を みじん切り小さじ2杯分です。北フランス風に仕上げるのに重要な素材です。

Tarragon(タラゴン)Tarragon(タラゴン)の葉

ここでは生のタラゴンを使っていますが、入手し難い場合は乾燥させたもので代用しても良いかもしれません。

Chervil(チャービル)Chervil(チャービル)の葉

チャービルはフランス料理に欠かせないパセリのようなハーブで、フランス語で セルフィーユ と言った方が分かりやすいかも。こちらは生でないと風味が落ちます。日本では園芸店でも売られていますので、フレンチがお好きな方は苗で購入しても良いと思います。栽培方法は省略しますが、決して陽の当たるところに置かないように!

そうしてできたマッシュルームとロブスターの炒め物が下の写真の右側です。
左側のモルネーソースも混ぜ続けるのを忘れずに。

料理教室

すべてをモルネーソースの鍋に入れて、木のへらでかき混ぜます。
味見をして、とろみに不満な場合は、取り急ぎクリームと小麦粉を混ぜ合わせ、これを漉して鍋に入れて、食感を調整するようです。この辺の微妙な味は僕の舌では判断できません…
よく混ざり鍋のふちに小さな気泡が出来てきたころ、最後の仕上げとして Dijon Mustard を小さじ1加えます。ディジョンマスタードのディジョンとはフランスの地名です。

で、こんな感じになりました!
(注意: これは16人前です。)

ロブスターテルミドールレシピ

ロブスター・テルミドール 作り方具をバランスよくロブスターの殻に入れ、ソースで満たします。上にパルメザンチーズを載せ、オーブンで軽く焼きます。

表面がきつね色になったら、美味しいロブスター・テルミドールの出来上がりですよ!

※ 実はチーズとともにかける重要なものがあるのですが…うーん、ごめんなさい。これを書いてしまうとホテルメイドのロブスター・テルミドールが作れてしまう“シェフの秘密のアイテム”となりますので、商品名をウェブで公開することができません。お知りになりたい方は、キッチンでご一緒した時にでも Kitagawaに直接お尋ねください!

エグゼクティブ・チーフシェフ今回のお料理は、皆さんご存じの某高級ホテルにて、エグゼクティブ・シェフの ヨアキム・クライゼル氏に教えていただきました。美味しく作れた秘密、お分かりいただけましたでしょうか?

この北フランス風シリーズ、レパートリーを持っており、他にもパティシエから教わったデザートなどがあります。食べてみたい~という方がいれば、キッチンさえご用意いただければ腕を振るいますが…食材の入手が大変なためレストランで注文した方が安上がりだったりします。(笑

さて、お友達のblogの真似をしてお料理の話題をアップしてみました。当blogのテーマであるホテルを軸に、いつもと違う切り口でしたが、いかがでしょう?気が向けば、他の高級ホテルの秘蔵レシピもご紹介したいと思います。

ロブスター・テルミドールのレシピ (材料: 4人分)

2尾◆Boston Lobster (生きたロブスター)
250ml◆ Fish Stock(魚の出し汁)
50ml◆ White Wine(辛口)
2個◆ French Shallot(エシャロット)
100g◆ Champignon(マッシュルーム、新鮮なもの)
小さじ2◆ Tarragon(タラゴンの葉、できれば生)
小さじ2◆ Chervil(生のチャービルの葉)
110g◆ Butter(バター、フランス産)
大さじ2◆ Plain Flour(ベーキングパウダーの入っていない小麦粉)
小さじ1◆ Dijon Mustard(フランス、ディジョン産マスタード)
250ml◆ Pouring Cream(クリーム)
70g◆ Parmesan Cheese (パルメザンチーズ)
適量◆ Sea Salt (海塩の結晶)
適量◆ Black Pepper (ブラックペッパー)

材料は分かりやすいよう、英語(一部フランス語)にしてあります。
Kitagawaは料理に詳しくないので説明に間違いがあるかもしれません。当blogは料理サイトではなく旅行サイトですので、なにとぞご容赦を。