02.21
聖オレフ教会 (エストニア・タリン)
タリン旧市街の外れにある 聖オレフ教会 Saint Olaf’s Churchは、かつて世界一高い塔を目指して建てられたもの。今でも教会はよく目立ち、その高い塔の上に昇ればタリンの街並みを一望できます。
聖オレフ教会はタリン城壁の内側に建っています。
近くからだとどうしても見上げる格好になってしまうので、少し遠くから見た方が絵になります。
聖オレフ教会の歴史は13世紀まで遡り、最初に教会が建てられたのは1267年のこと。タリンの最盛期である16世紀には塔の高さが159mにもなり、当時は世界でもっとも高い建造物だったそうです。
灯台や避雷針を兼ねたこの塔は幾度も火災や落雷に遭い、3回も焼け落ちています。現存するものは16世紀に入ってから設計されており、塔の高さは123.7mとなっています。
2012年のエストニア旅行の際、お天気の良い日を選んで教会の塔に昇ってみました。
教会自体は無料ですが、塔の展望台は €2の料金が必要です。
すれ違うのもやっとの階段をゆっくり昇って行きます。
一段ずつ微妙に形の違う石の階段に、歴史を感じずにはいられません。
計258段もある階段を昇り、ようやく塔の上に出ました。展望台はなんと屋根の上に板を敷いただけ!という恐ろしい作り。地上から60mの高さなので、20階建てのビルの屋上に匹敵します。
向こうに見えているのはタリン湾。
タリンとフィンランドのヘルシンキを結ぶフェリーもここに発着します。ヘルシンキからの船がタリンに近づくと、船上からもはっきりと聖オレフ教会の姿が確認できます。かつてはこの教会を目印にして航海していたという話にも納得です。
見下ろすと、教会の屋根。
タリンの建物って、本当にカワイイですね!
旧市街の外側には近代的な建物が見えます。
新市街に向かうメインストリート沿いには近代的なホテルやデパートもあるので、滞在が長い場合はナルヴァ通り Narva mnt.のホテルに泊まるのも便利だと思います。
反対側、こちらがユネスコ世界遺産にもなっているタリン旧市街の街並みです。
足元にはタリン城壁が綺麗に見て取れます。ここまで美しく中世の城壁が残っている旧市街を僕は他に知りません。隣国ラトビアのリガでも教会から旧市街を眺めていますので、聖ペテロ教会のページと比べてみてください。
向こうに見えている丘の上は、見どころが集まるトーンペア地区です。
左の玉ねぎ型の屋根は「アレクサンドル・ネフスキー大聖堂」、真ん中の煙突みたいな塔は「トーンペア城」にあるヘルマンの塔、右の尖塔は「聖母マリア大聖堂」です。それぞれの見どころの近景は、タリン旧市街のページに写真を掲載しています。
ここ聖オレフ教会からタリン旧市街とトーンペア地区を眺めたなら、忘れずに向こうのトーンペア地区の展望台からもタリンの旧市街を見下ろしておくことをおすすめします。
コフトウッツァ展望台からタリン旧市街と聖オレフ教会を見ると、こんな感じです。
おっと、最後に肝心の教会を忘れるところでした。
帰りがけに受付のおばちゃんに声をかけてもらって助かりました。(笑
教会の内装はすっきりしており、どこか北欧の教会に雰囲気が近いと感じるのは僕だけでしょうか。ちょっと写真では伝わりにくいかも知れませんが、アーチ形の天井の高さに驚かされました。
なお、この教会の名前はオレフという謎の巨人に由来するという伝説が残っていますが、実際はノルウェーのオラフⅡ世に捧げられたことに由ります。
Oleviste Kirik
旧市庁舎広場から徒歩10分。
【住所】 Lai 50, Tallinn, 10133 ESTONIA
【URL】 www.oleviste.ee/
【TEL】 +372 641 2241
【入場料】 教会は無料、塔は €2(子供 €1)
2013年, 2012年以前, '13 エストニア, '12 エストニア
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