2016
11.23

トレニタリアの夜行列車でメッシーナ海峡を渡る (シチリア島~イタリア本土の鉄道連絡船)

イタリア 夜行列車 シチリア島 トレニタリア メッシーナ海峡 鉄道連絡船

トレニタリアの夜行列車 インターシティ・ノッテ Intercity Notte に乗車しました。
シチリア島のシラクーサからメッシーナを経由してナポリやローマまで寝台車が走っており、この路線が面白いのは鉄道連絡船を使うこと!乗客が寝ている間に列車を船に積み込んで海を渡る のです。

時刻表と予約

乗るのはシラクーサからローマまでの夜行列車 Intercity Notte 1960号。
時刻表は2016年現在、シラクーサ 21:45発、タオルミーナ 23:33、メッシーナ 00:35、ナポリ 翌朝07:23、終点のローマ・テルミニ駅に 09:51着です。僕らは途中のタオルミーナ~ナポリの区間を乗車し、7時間45分の鉄道の旅。

列車の検索や切符の購入はインターネットを使ってオンラインで簡単に行なえます。
詳しくは当ブログ内 トレニタリア Trenitalia(イタリアの鉄道予約) にまとめています。早めに買うほど安く、2名1部屋で 158ユーロ(20,176円)でした。

タオルミーナ駅 Taormina-Giardini

タオルミーナ Taormina はシチリア島きっての景勝地。旅行記は タオルミーナ観光 のページをご覧ください。
海岸沿いにある小さなタオルミーナ・ジャルディーニ駅の瀟洒な待合室。シラクーサやカターニアからやってくる列車を待ちます。

タオルミーナ・ジャルディーニ Taormina-Giardini

午後11時33分発のインターシティは15分遅れで到着。
シチリア島のローカル鉄道 で遅延に慣れてしまい(笑)イタリアでこの位は遅れたうちに入らない?

タオルミーナ駅

トレニタリア夜行列車インターシティノッテ
 Trenitalia Intercity Notte

イタリア国鉄トレニタリアの夜行列車、インターシティ・ノッテ。
いたって無骨な内装ですが思ったより古くはなく、久しぶりの寝台車です。これまでヨーロッパではもっぱら東の方、ポーランド・チェコ・ブルガリア・ギリシャなどで夜行に乗ってきました。

Trenitalia Intercity Notte

一等が2人部屋、二等の クシェット Cuccette が4人部屋。
ところで南イタリアは北部に比べて治安が良くありません。コンパートメントには内側から鍵を掛けられるので、一等の2人利用(Posto Doppio – Compart. intero)または1人利用(Posto Singolo)が安心でしょう。

Intercity Notte

一等寝台コンパートメント内の様子。
既にベッドメイクされており、タオルや枕は袋に入っていて清潔感あり。まもなく車掌さんが検札に来ました。

トレニタリア 夜行列車

上段から俯瞰するとこんな感じ。さすがにスーツケースを広げる余裕はありません。
隣のコンパートメントとの間にも扉があり、家族やグループで旅行するなら予約の際に Communicated Compartments のオプションを付けると続き部屋で切符を買えます。

トレニタリア 寝台車

窓側に洗面台がありお湯も出ました。
ボトル入り飲料水は無料サービスで、枕元に読書灯やインターホンのスイッチ付き。窓は開けられます。

シチリア島 夜行列車

イタリア 夜行列車

メッシーナ海峡 鉄道連絡船

シチリア島のメッシーナで車輌の切り離しを行ない、客車のみ鉄道連絡船に載せます。
土木技術が進歩した現在ではほとんどの路線が鉄橋やトンネルに置き換えられており、現役の鉄道連絡船は世界でも数えるほどの貴重な存在。無くなる前に乗りたいと思い、今回の1か月に渡るイタリア縦断旅行でようやく願いが叶いました。

メッシーナ海峡 鉄道連絡船

時刻は既に12時を回っています。今にも眠りそうなのを堪えて窓から外を観察。
残念ながら何をやっているのかよく見えませんが、深夜1時ごろようやく列車が船に積み込まれました。ぴったり船底に収まる車輌、船内で少し線路がカーブしているようです。

客車航送

さっそく車内の探検に出かけたところ、扉が開くことを発見!
なんとメッシーナ海峡を渡っている間、列車から出ることができるようで、煙草を吸いに行くおじさん達にくっついてデッキに降りてみました。ただし乗降してよい扉は階段のあるところだけらしいのでご注意を。

イタリア 鉄道連絡船

後ろに見えるメッシーナの操車場。
ローマやナポリから着いた場合、ここでシラクーサ方面とパレルモ方面の編成に分けるそうです。

シチリア島 鉄道連絡船

ツイッターで教えてもらったのですが、このように船で電車を運ぶことを 客車航送 と言うそうです。
お客さんが寝ているうちに鉄道をフェリーに載せて海を渡してしまうなんて面白い!

メッシーナ海峡 鉄道連絡船

外は寒く、かといって船内ですることも無く、一回りして電車に戻りました。
ちなみに メッシーナ海峡大橋 を架けようという計画があり、完成すると世界最長の吊り橋になります。本来なら今年、2016年に完成する予定のハズですが…どうやら白紙に戻ってしまったらしく、今後もしばらくはフェリーが活躍するのだとか。

トレニタリア 鉄道連絡船

トレニタリア 鉄道連絡船

メッシーナ海峡 鉄道連絡船

走行中は音が大きいものの、疲れていたせいかすぐに眠ることができました。
車掌さんがもうすぐナポリですよ~と起こしに来てくれてようやく目覚めた次第。

ナポリ中央駅 Napoli Centrale

ほぼ午前7時18分の定刻通りナポリ中央駅に到着。
ナポリに来るのは初めてなのでここで下車して観光します。下町スパッカ・ナポリで本場のピッツァを食べるのが楽しみ!

ナポリ中央駅

インターシティ・ノッテ

そうそう、イタリアに入ってからナポリに来るまで何度も「ナポリは物騒だ、スリやひったくりに注意しろ」と言われ続けてきました。宿泊先は駅から歩いて行ける イビス スタイルズ ナポリ ガリバルディ ibis Styles Napoli Garibaldi を選択。
ナポリ観光はそこそこに、レンタカーを借りて カゼルタの王宮 や ポンペイ遺跡 を見学したり アマルフィ海岸をドライブ旅行 する予定。その後は イタリア高速列車フレッチャロッサ でローマやミラノへと向かいます。

プロフィール
Kitagawa

Kitagawa
南国のアイランドリゾートから地球の果ての辺境まで、4か国語の会話力を駆使して2008年から2024年までに100か国以上を旅しました!飛行機の搭乗歴は1000回を超え、2012年にはFAA(アメリカ連邦航空局)のパイロットライセンスも取得。バンコク在住。
当ブログでは今まで訪れた旅先から、写真を17205枚と心に残った体験を1101件公開しています。(2024.04.27)

2016年, '16 イタリア

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