09.15
ジブラルタル海峡を船で渡る!スペイン・タリファからモロッコ・タンジェへのフェリー
旅人なら一度はヨーロッパからアフリカ大陸への船旅を夢見たことがあるのでは?
スペインとモロッコはジブラルタル海峡を挟んで向かい合っており、なんとフェリーで1時間足らずの距離。タリファからタンジェまで船に乗ってモロッコに渡ってみました。ここでは主なフェリー2社の運賃や時刻表とともに、往復それぞれの様子をまとめます。
バスや鉄道でスペインを旅行中の場合、タリファ Tarifa の隣町である アルヘシラス Algeciras に向かうのが簡単。アルヘシラスからタリファまでは20km、車で30分くらいの距離。アルヘシラスまでRENFEで来て、それからフェリー会社が運行する無料シャトルバスを利用してタリファまで行くと良いでしょう。
タリファ発のフェリーは、タンジェの メディナ(旧市街)まで歩いてスグ にある 旧タンジェ港 に発着します。一方、手前のアルヘシラスからもタンジェ行きのフェリーが運行されていますが、こちらは 新タンジェ港 Tanger MED へ向かうもの。新タンジェ港は タンジェの町から50kmも離れている ので注意が必要です。アルヘシラス発のフェリーの方が格安ですが、個人的にはスペイン側でタリファまで移動してから船に乗ることをオススメします、着いてから動きやすくて楽ですよ。
タリファ港 Puerto de Tarifa
Kitagawaは セビーリャ Sevilla から車で来ました。
セビーリャからタリファまでの距離は200km、カーナビの予測通り2時間15分でタリファに到着。イベリア半島最南端のタリファは坂がちの小さな町で、雨のせいかひっそりと静まり返っていました。泊まるほどの町ではなさそうです。
モロッコ旅行中は車を港に停めっぱなしにするので、安心感のあるターミナル前パーキングに駐車することに。この辺りの情報はタリファ港の公式サイト www.puertodetarifa.es/ が参考になります。(スペイン語のみ)
駐車場の真ん前が タリファ港 Puerto de Tarifa のフェリーターミナル。
後ろに見えているのはタリファ唯一?の見どころであるグスマン城です。
建物に入るとスペインとモロッコを結ぶ船会社のFRSとInter Shippingの窓口が並んでいました。
特に事前の予約は不要です。というのも、毎日何便も出ているフェリーなので満席になるハズもなく、来てから次の便のチケットを購入すればOKでしょう。
この辺りは何度も乗っている ヘルシンキ発タリン行のフェリー で鍛えられています。
FRS
タリファとタンジェを35分で結んでいる(と船体に大きく書いてある)FRS www.frs.es/。
こちらを利用される旅行者が多いようですね、次の便は17:00発でした。
料金表
2015年4月現在のFRSの運賃。大人片道 37ユーロ、往復は1割引きで 66.60ユーロなり。
IDAとは行き、I/Vは ida y vuelta の略で往復という意味ですね。
こちらがFRSのフェリーです、格好イイ!
マカオに向かう ターボジェット を思い出してしまいました。
Inter Shipping
もう一社、お隣に インター・シッピング Inter Shipping www.intershipping.es/ のチケットオフィスがありました。
16:00発とあってFRSより出発が早かったこともあり、まったく旅行記を見かけないこちらに乗船してみましょう。
時刻表
2015年4月現在のタリファ発タンジェ行とタンジェ発タリファ行の時刻表。
Jetって付いている船の方がスピードが速い予感がしますが、急ぐ旅でも無いので気にしないことに。*印の便は日によって運行されるようです。
チケット
こちらが乗船券です。大人往復 65.70ユーロ(8,654円)で、マスターカードにて決済。
帰りの予約は不要で、半券を提示すればいつ乗船しても良いそうです。
Inter Shipping のモロッコ行きフェリーのパンフレットも載せておきます。
タリファからタンジェへのフェリー
定刻、16:00ちょうどにボーディングが始まりました。
船なので荷物は自分で運びますが、僕らは小さなリュック1つで来ており身軽なもの。
人も車も一緒に乗船!
船内は2階建てで自由席。ゆったりしたソファもあるので、早く乗って良い席を確保すると良さそうです。売店ではソフトドリンクも売られていました。海上でもヨーロッパの携帯電話は入ります。
Kitagawaはどれだけ揺れてもまず酔わないのですが、海が時化ていてお友達は体調を崩していました。
帰りにデッキへ出て動画を撮ってみたので、ジブラルタル海峡を渡る様子はこのページ末尾の動画をご覧ください。
入国審査
モロッコの入国審査は船内で行なわれるようで、下のデッキに大行列ができていました。
これが恐ろしく遅く、さらに立って並んでいると揺れで転んでしまいそう。だからと言って並ばないと、スタンプをもらう前にタンジェに着いてしまうという(笑
日本国籍で観光目的なら両国ともにビザ不要。モロッコの入国にはパスポートの残存期間が3か月以上必要で、3か月まで滞在できます。(2014年5月~在日モロッコ王国大使館より)
モロッコの時差は日本より9時間遅れ、スペインとも1時間遅れの時差 があります。またサマータイムが双方で導入されており、モロッコ側は時期が毎年変わります。
列が短くなってから並びましたが、下船はすっかりフェリーが停まった後になってしまいました。
時計の針を1時間戻して、午後4時半の到着です。
海峡を越えたらガラリと雰囲気が変わりましたよ!
周りから聞こえてくるのはアラビア語の響き、女性はヒジャブで髪を隠し、街並みも古くて埃っぽい感じに。スペイン語はまったく通じません、むしろフランス語の方が分かってもらえるくらいです。
港の真ん前がタンジェの旧市街、メディナです。
宿泊先は丘の上にある ホテル・コンチネンタル Hôtel Continental で、真正面に建物が見えているのでこのまま歩いて行きました。
この丘の上は城壁に囲まれており、タンジェの見どころになっています。
道に迷いながらもメディナを散策してみましたので、その様子は モロッコ旅行タンジェ観光 のページをご覧ください。完全にアラブの世界が広がっており、わずか14km先の対岸とのギャップが鮮烈でした!
タンジェからタリファへのフェリー
続いて帰り、モロッコからスペインに向かう船の様子も掲載しておきます。
タンジェ طنجة の旧市街にある 旧タンジェ港 Tanger Gare Maritime。ホテルのお部屋から見えるくらい近いので歩いて来ました。
出国審査は誰も並んでおらず、スタンプをポンと押されて終わり。
車の積み込みに時間がかかったようで、30分遅れの出航です。船上から振り返ってみたら、思ったより大きなタンジェの街並みが広がっていました。
船内の様子。
航行時間は1時間弱といったところ。
帰りはお天気もよく、デッキに出てジブラルタル海峡を吹き抜ける風を楽しめました。
無事、ヨーロッパに戻って来ました~(大げさ!
いくら船で1時間とは言っても、さすがに日帰りはハードかな、という印象を受けました。スペインからちょっとモロッコを覗いてみるだけでも、せめて1泊は欲しいところ。さらに日数を取って青い街シャウエンまで足を延ばせば満喫できるのでは?
スペイン側の入国審査は タリファ港 Puerto de Tarifa のターミナル内にあるイミグレで行なわれました。
港まで車で来ているので帰りも楽なものですが、ここからバスや鉄道に乗り継がれる方はスピードが速く鉄道駅のあるアルヘシラスの町との間に無料バスもあるFRSのフェリーを使った方がスムーズかも知れません。
ジブラルタル海峡
いつか渡ってみたいと思っていたジブラルタル海峡。こうして海峡の真ん中に身を置いてみると、本当に近かった!左がヨーロッパ、右がアフリカ大陸ですからね~
晴れていれば夜は対岸の町の明かりが見えるそうですよ。
最後に帰りの船上から撮影したジブラルタル海峡とデッキの様子を動画にてアップしておきます。
ヨーロッパとアフリカ大陸の近さ、そして海峡の風の強さが伝わると良いのですが…
他にもヨーロッパからアフリカ大陸に向かうフェリーはあって、例えばフランスのマルセイユやイタリアのパレルモからチュニジアのチュニスに向かう船などが有名です。いつか機会があれば当ブログでもご紹介できれば!
もし掲載の情報に変更点を見つけられたら、コメント欄で教えていただけると幸いです。
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