06.29
ベリーズシティからグアテマラ・フローレスまで国際バス (中米)
中米で最後の未訪問国となった ベリーズ と グアテマラ の2か国をまとめて旅して来ました。
グアテマラ北部にあるフローレスはマヤ遺跡巡りの拠点として観光客に人気の町ですが山奥にあります。隣国のベリーズシティから国際バスを使えば治安の心配も無く、簡単に国境を越えて遊びに行けました。
今回はアメリカ合衆国マイアミからアメリカン航空でベリーズシティに入り、カリブ海の キーカーカーで5日間のバカンス を楽しんだ後、陸路でグアテマラに向かいました。グアテマラで最大の見どころはティカル遺跡に代表されるマヤ文明の遺跡群 ですが、首都グアテマラシティから来るとなるとバスで8~10時間かかるうえグアテマラシティの治安が極めて悪い。ところが隣国ベリーズからもフローレスまで国際バスが運行されていることを見つけ、なかなか来られる地域ではないのでベリーズからグアテマラまで3泊4日で足を延ばしてみました。
ベリーズはユカタン半島の外れにあって陸路で周遊するには少し時間がかかり、周辺国に比べて物価も高いので訪れる日本人バックパッカーもあまりいません。ところが来てみると欧米人の若い旅行者が多くて驚きました。日本人も2015年から ベリーズ入国にはビザ不要 となったので、フローレスからベリーズシティへと繋げてみてはいかがでしょうか?その後しばらく島で過ごしてからバスや船でメキシコに抜けるルートが人気のようです。
ベリーズシティからグアテマラ・フローレスへのバス
ベリーズシティではキーカーカーやサンペドロなどの島に向かう ボート乗り場の前に外国人向けのチケットを扱う旅行代理店 が並んでいます。ベリーズシティにはバスターミナルもありますが、ローカルバスを乗り継ぐのは苦労が多いのでほとんどの旅行者はフェリーターミナルで適当なバスを紹介してもらっているようです。下の写真は キーカーカーから乗ってきた Sun Pedro Express Water Taxi のボート乗り場 で、ここで船とバスを上手く乗り継げば見どころ皆無でホテル代が無意味に高いベリーズシティを素通りできます。
グアテマラのフローレスまで 所要5時間、運賃はバス会社の大型バスで25ドル、旅行会社のツーリストバスで20ドル程度。大型バスはグアテマラのバス会社 FDN(Fuente del Norte)による運行で、1ドル値引きしてもらい片道24ドル、即ち48ベリーズドル(2,786円)でした。当日の購入で、出発までお店のWi-Fiでネットを見たり朝食を済ませたり。以下に主な路線の出発時刻・料金・所要時間を示します。
グアテマラ・フローレスからベリーズシティへのバス
反対にグアテマラのフローレスからベリーズシティに向かう場合もFDNの国際バスを使えますが、バスターミナルまで行くのが面倒ということで 旅行会社が催行するツーリストバス が人気を集めていました。予約しておけば泊まっているホテルまで迎えに来てくれます。
上の写真は旅行会社 サンファン San Juan のミニバスで、フローレスからベリーズシティは毎日朝5時と7時に出発し160ケツァール(約2,500円)とのこと。(このバスは更にメキシコまで行くそうです)San Juan は泊まっている Hotel Casona del Lago から歩いてスグの場所にあり、ティカル遺跡へのミニバスでお世話になりました。場所はこのページの地図にもマッピングしてあります、ボロい外観で現金決済のみのお店ですが老舗なので信用できます。
国際バス
ここではベリーズシティ発グアテマラのフローレス行き、FDN社の国際バスの様子を掲載します。
席の埋まり具合は半分以下。エアコン完備でトイレも付いていますが、車内はいかにも古い車の臭いがしました。10時30分の出発で(実際にバスが出たのは11時でしたが)国境を午後2時ちょうどに越え、フローレスには午後4時半に着きました。
バスが途中で停まったところで窓から声をかけてフルーツを買ってみました。
マンゴーとパイナップル、どちらも糖度が高くて甘くて美味しい!半日の乗車ですが昼食休憩などは無いので食べ物を買っておいた方が良いかも知れません。
ベリーズの学校が見えました。
車窓からの景色はかなり貧しい印象を受けました。ベリーズは中米で唯一の英連邦王国ですが、残念ながら中米で最も開発が遅れているそうです。
無理な追い抜きもせず、安全運転で安心して乗っていられました。路面状態も良好です。
以下はグアテマラ側の様子。途中で時々停まって慌てた様子で何か荷物の積み下ろしをしていましたが…なんと密輸品のタバコを運んでいるのだとか。毎度お馴染みだそうですが、乗客にもバレるような小遣い稼ぎをしていて大丈夫なのかしら?
なお、フローレスではバスターミナルではなく手前の空港近くでどこかの旅行会社のミニバスに乗り換えさせられます。泊まる予定のホテルまで無料で送ってくれる…という触れ込みですが、予想通り車内では相場より高いティカル遺跡ツアーを売り付けてきます。無視して問題ありませんが、面倒な場合はミニバスに乗らずトゥクトゥクを拾ってホテルに向かっても良いでしょう。フローレス内の移動なら10ケツァール(約156円)が相場です。町の様子は グアテマラ旅行記フローレス観光 のページをご覧ください。
国境情報
ベリーズ側の国境の様子から。
建物に向かって右側の入口から入って出国税20ドルまたは40ベリーズドルを支払って出国スタンプをもらい、歩いてグアテマラ側のイミグレに行き入国手続きをしてから同じバスに乗車します。
下の写真はグアテマラのイミグレーションで、入国も出国も同じところで行なっていました。
特に用紙の記入も無く日本人はパスポートを出すだけで入国スタンプが捺されます。オープンエアーな作りでサッカーの中継が流れていたりとノンビリした雰囲気でした。
全体で15分もかからずアッと言う間に通過できました。
バス会社のスタッフは出入国を手伝ってくれる訳でも無くパスポートのチェックもしないので、うっかり手続きを忘れて不法入国にならないように…というのが注意点でしょうか。この辺りはツーリストバスの方が世話を焼いてくれそうです。
一方、グアテマラからベリーズに入る場合は先ほどのイミグレでグアテマラの出国スタンプをもらってから、ベリーズ側では向かって右側の入口から入って入国手続きをします。ベリーズは入出国カードの記入が必要で、備え付けのものを使います。昔はビザが必要な日本人だけ間に合わずに置いてけぼりを喰う国境としてバックパッカーから恐れられていましたが、今では拍子抜けするくらい。
国境にはタクシー乗り場がある程度。トイレは無料で使えます。
通りがかる国際バスの運転手に声をかけて途中乗車することもできるようで、国境からは少し乗客が増えました。
このグアテマラ行きはベリーズに着いてから決めましたが、思いのほかスムーズに行って帰って来られました。
最近は飛行機での移動がほとんどですが、毎年一回は陸路での国境越えも楽しみたいと考えており、今年は中米のゆるーい越境を体験できました。これで中米も全ての国を訪問済み、念願の マヤ文明の失われた世界 にも行けました。なおフローレスは国際空港となっておりベリーズシティやグアテマラシティから空路でアクセスすることも可能です。
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