2021
01.25
ANAボーイング789ビジネスクラス

コロナ禍のANA国際線ビジネスクラス搭乗記

長期に渡るCOVID-19の騒動で大半の国際線が運休・欠航する中、久しぶりに飛行機に乗りました。シップはボーイング787-9型機で、数えるほどのパッセンジャーにも関わらずフルサービスキャリアであるANAらしい機内食やおもてなしを楽しむことができました。夜行便は一般に疲れるものですが、今回は「飛行機に長期間乗れなかったストレスが解消される」というガス抜きになりました(笑

ブラックタイリムジン

最近は Citi Bank のクレジットカードに付帯する空港送迎サービスを利用することが多いのですが、今回はオーストラリア資本の最大手カフェ The Coffee Club が会員向けに提供するベネフィットを使って車を呼んでみました。やって来たのは Black Tie Limousine 社の大型車で、頻繁にコーヒーを飲むと空港送迎が無料になるとは面白いサービスです。

スワンナプーム空港チェックインカウンター

現在バンコクのスワンナプーム国際空港に発着している航空会社は極めて少なく、国際線のエリアは気持ち悪いくらい空いていました。その様子は コロナ対策で誰もいなくなったスワンナプーム国際空港を歩く と題してアップした記事の写真をご覧ください。
詳しい基準は知りませんが一昨年かなり全日空から航空券を買ったので赤いチェックインカウンターも使えるようになったようです。しかしこのコロナ禍の中、飛行機に乗る人など皆無に近いので、セキュリティチェックや出国のイミグレを含めて僕の前は常に無人で待ち時間はゼロでした。

ANAダイヤモンド

今回もバンコク発の往復航空券ですが、変更や払戻しの利便性を考えてマイレージを使った特典航空券を利用しました。と言うのも、新型コロナウイルスの影響で復路(日本→タイ)のフライトに関して乗客を受け入れる便がタイ政府より制限されており、予約を入れても乗れるかどうか(乗客を乗せて飛べるかどうか)が現段階では分からないのです。
なお、JALの国際線特典航空券なら片道でも発券できますがビジネスクラスで片道40,000マイルが必要なため、あえて往復でしか発券できないANAの国際線特典航空券を利用しました。帰りの便が飛ばない場合は復路のマイルが払戻される可能性が高いうえ、ローシーズンのマイル数(片道当たり27,500マイル)がお得に感じたからです。こういう非常時もマイルを使うことで自由度の高い航空券が手に入るのは大変助かります。支払額は往復で税込み6,590円でした。

コロナQRコード

日本到着時は質問票を提出する必要があり、予めWebで回答してQRコードを得ておくよう強くアナウンスされています。回答には座席番号も要るため、チェックイン後にラウンジ辺りで行なうと良いでしょう。
なお、ビジネスクラスラウンジはかろうじて開いていました。詳しくは コロナ禍におけるスワンナプーム空港のラウンジ営業状況 のページをご覧ください。

ANAボーイング787-9ビジネスクラス

シップはボーイング787-9型機。
ANAは「最果てのゲートまで歩かされる」と何度も文句を述べていますが、今回はラウンジからそれほど遠くないE3ゲートからの出発でした。パッセンジャーは数えるほど少なく、文字通り数えてみたら22人ほど。246席という座席数に対して搭乗率は一割未満ですね。

ANAボーイング787-9

ボーディングの順番はクラスやステータスによる案内ではなく、窓側→中央席→通路側という順番で行なわれ、ビジネスクラスはキャビン前方にシートがあるためか最後の搭乗となりました。

シート

アブレストが1-2-1のスタッガードシート配列で、全席から通路に出られるレイアウト。列によって座るスペースが左右にオフセットしているのでプライベート感の高い一人掛けの窓側を選びたいですね。今回はキャビン全体を見渡せるように左手一番奥の8Kの席を選んでみました。

ANAボーイング787-9(789)ビジネスクラス

ANAビジネスクラスシート

帰国者コロナ誓約書

正式名称は知りませんが、日本入国時に検疫所(厚生労働省)宛てに提出する書類が二通あります。これは降機後ターミナル内で持って歩いて抗体検査を受けたり帰宅方法・自己隔離についてインタビューを受ける際に使用します。

帰国者コロナ誓約書

機内アメニティ

搭乗後に配られるアメニティ。
コロナ対策でアルコールシートも配布されました。

ANAビジネスクラス機内アメニティ

機内でマスクを着用するよう一度くらいアナウンスされたかも知れません。乗降機の際やクルーと会話するときはマスクを付けたものの、ビジネスクラスは見たところ4~5名だけなので密になることは無さそうです。

機内食

念のため事前に電話でも問合わせておりますが、機内食はいつも通りでした。
ウェルカムドリンクは Castelnau Cuvée Brut Réserve、もう何年もANAのビジネスクラスで採用されているシャンパンですね。離陸後の軽食は、今まで周りへの匂いを気にして注文することができなかったカレーライスを頼んでみました。カップに入っているのは茅乃舎の野菜だしスープです。

ANAカレーライス機内食

こちらは到着前の朝食です、和食を選んでみました。
すべてのお皿に透明のカバーがかけられて出てきますが、きちんと食器が使われており、量やお味も以前と変わりありません。

ANAビジネスクラス機内食

メニュー

感染予防のため機内誌は置かれなくなってしまいましたが、メニューのみ用意されています。
久しぶりの飛行機なので、食後はベイリーズのアイリッシュクリームをロックでいただき、映画を楽しむことにしました。

ANA機内食メニュー

機内エンターテインメント

機内エンタメではTwitterで評判を見聞きしていたTENETを視聴しましたが…さすがクリストファー・ノーラン監督と言いましょうか、これは一度見ただけでは何重にも交差するストーリーを掴み切れない複雑な映画なのでいずれゆっくり自宅で視聴したい。音楽のチャンネルもあえて前向きなテーマでプログラムが組まれていました。

全日空ビジネスクラス搭乗記

ANAビジネスクラス搭乗記

飛行中の様子。
新コロ対策で機内サービスが制限されていることを予想したのですが、普段通りと言うかむしろパッセンジャーが少ないので一層丁寧なサービスを行なっているように感じました。免税品の販売も行なわれています。映画を見終わったらシートをフルフラットにして休むことにしました。

ANAビジネスクラス搭乗記ブログ

ANAビジネスクラス搭乗記ブログ

ANAボーイング787-9(789)ビジネスクラス

羽田空港の国際線ターミナルに到着。
気温は7℃ですが僕の感覚がおかしいのか爽快な涼しさでこの日は結局ホテルまで上着を着ずにずっと半袖で過ごしてしまいました(笑

ANAボーイング789

降機後は書類の確認や新型コロナウイルスの抗体検査などがあり相当歩かされますが、既にルートは出来上がっているので迷わずおおむねスムーズに進みました。
接触確認アプリのインストールの案内や帰国者は公共交通機関を使わずレンタカーやハイヤーで帰宅するようにとの要請は、あくまで性善説で運用されており守っているかどうかを確認する仕組みや罰則は現在のところ何もないようで、良くも悪くも日本的だなぁと感じました。

全日空

ところで「搭乗前72時間以内のCOVID-19の陰性証明書」の提出が求められることになったのはこのフライトの3日前から。タイでは病院で fit to fly の検査を受けられますし、同じ便のパッセンジャーだけでなく同じ時間帯に着いた日本入国者もほぼ全員が陰性証明を持って到着していたようです。

それにも拘わらず、実は今回Kitagawaは総合的な判断であえて搭乗前72時間以内のPCR検査を受けずに搭乗しており、自ら三日間の隔離対象となって「検疫所が確保する宿泊施設等」と呼ばれる待機用ホテルで過ごしてみました。何事も自ら体験してみることを信条としていますが、実際に当事者となってみると運用上の問題点が多く見受けられ(逆に彼らから見ても僕は問題の多い待機者だったと思います、空港やホテルで三度も騒動に発展しました)なかなか貴重で忘れがたい体験になりましたので、機会があれば改めてまとめたいと思います。

プロフィール
Kitagawa

Kitagawa
南国のアイランドリゾートから地球の果ての辺境まで、4か国語の会話力を駆使して2008年から2024年までに100か国以上を旅しました!飛行機の搭乗歴は1000回を超え、2012年にはFAA(アメリカ連邦航空局)のパイロットライセンスも取得。バンコク在住。
当ブログでは今まで訪れた旅先から、写真を17405枚と心に残った体験を1110件公開しています。(2024.11.22)

2021年, '21 タイ, '21 日本

コメント

  1. この記事へのコメントはありません。

  1. この記事へのトラックバックはありません。

CAPTCHA