04.02
エールフランス航空A340ビジネスクラス (パリ発コトヌー行き、帰りはまさかの乗り遅れ!)
エールフランス航空 Air France で行く西アフリカ旅行の話題です。
シップはアジアで見かけることが稀なエアバスA340型機でした。AFはマニアックな路線を持っているので旅の計画には外せない注目のキャリア、就航地も合わせてご紹介します。ちなみに復路では積み残しに遭い、なかなか一筋縄ではいかない地域ですね(笑
この時はパリをハブにルートを組んでおり、エールフランス航空に6レグ搭乗が続きました。スペインはマドリードからパリに戻って数日後、今度はベナン共和国に向かいます。
日本からフランスまでのフライトは エールフランス航空B777新ビジネスクラス搭乗記、マドリッド線は エールフランス航空A321エコノミークラス搭乗記 をご覧ください。
シャルル・ド・ゴール国際空港
パリ、シャルルドゴール空港(CDG)から出発です。このエアポートは本当に大きい!
第2ターミナルにある2Eターミナルでチェックインしました。JAL便もここに発着しているのでお馴染みですね。エールフランスのファーストクラス・ビジネスクラスは真ん中にある Sky Priority のチェックインカウンターが使えるので迷うことはありません。出国審査もファストトラック Access No.1 を通過できます。
2Eは中でさらに3つのコンコースに分かれていますが、幸いゲートKなので出国後にシャトルへの乗車は不要です。
なお、エールフランスは2Eターミナルのすべてのコンコースにラウンジを設けています。中の様子は CDGエールフランス航空2Eラウンジ のページをご覧ください。
AF804便、コトヌー行き。ボーディングブリッジに着いた時には既に大行列でした。
とは言っても Sky Priority のレーンには誰もおらず、すぐに搭乗することができました。しかし少し来るのが早すぎました、あからさまに後から来て先に乗る優先搭乗はどうも苦手です。
シップは Airbus A340-300 型機。
4発のエンジンを抱える長距離用のワイドボディ機です。
ちなみにアフリカ諸国の航空会社は整備に対する懸念からEUへの乗入れが禁止されています。
したがってヨーロッパから当該地域に向かうには自ずとレガシーキャリアが候補の筆頭にあがります。日本からだとトルコ航空などアジア・中東でトランジットという旅程が安くて早いかも知れません。
上がエールフランスと傘下のKLMオランダ航空の就航地。
西アフリカから中央アフリカにかけて、いわゆる第三世界に直行便が出まくっています。驚異的な路線網は、さすがかつての宗主国ですね!恐るべし。
エールフランス航空ビジネスクラス
ビジネスクラスキャビンの様子。
アブレストは変則的で、ABが4列、中央のEFが6列、JKが5列というレイアウトでした。
国内移動すらままならないベナンには見どころが無いに等しく支援関係者しか行かないようなデスティネーションですが、30席あるシートは満席でした。
自席からの眺めはこんな感じ。
スペックはピッチ61インチ、幅21.5インチ。
AFとしてはトラディショナルなシートながら未だ現役です。
Kitagawaの足の短さでは届かない程度に奥行きがありました。
スリッパとソックスは機内アメニティです。
アメニティ
自分では選べませんがポーチの色は複数あるようです。
何度か乗って気付きましたが、どうやらトリコロールと同じカラバリみたいですね。
インフライトエンターテインメント
IFEはシンプルで画面も小さめ。
詳しくチェックしていませんが日本語の映画として「バンクーバーの朝日(2014年)」が入っていました。
メニュー
日中便の長距離線なので機内食は期待できそう。メインのみ別刷りのカードになっていました。
機内サービスの第一声はもちろんフランス語、目的地もフランス語圏ですから。
機内食
ウェルカムは アンリオ・ブリュット・スーヴェラン Henriot Brut Souverain。ANAの国際線ビジネスクラスを思い出させるシャンパーニュですね、まずは“最高の旅立ち”に乾杯。
アミューズブーシュはアスパラガスのペーストにパルメザンチーズを載せたもの(としか言いようがない。
アントレにホタテとロブスターのタンバルとフォアグラのテリーヌ。
サラダのドレッシングは確かバルサミコとビネガーからの選択だったと記憶しています。パンは2種類ありました。
メインメニューは4種類、または事前予約機内食からの提供。
長々と4行も説明が書かれていて、これにしろと言わんばかりに赤字にまでなっていたミシュラン三ツ星シェフ Anne-Sophie Pic 氏監修の一品を選びました。もともとラビオリは大好きですが、ホロホロチョウとベシャメルという手の込んだお味にも満足!
ふと外を見ればちょうどマヨルカ島が見えました。
右の小さな島はアルチピエラゴ・デ・カブレラ国立公園です、ここもそのうち行かねば…
エンジンが片側2基ずつあるのがA340の大きな特徴ですね。
フライトマップはこちら。地中海を縦断し、いよいよアフリカ大陸です。しかしまさか年に2度もアフリカに行こうとは…
食事はまだ終わっていません。
デザートはラズベリーアーモンドケーキにチョコレートチーズケーキ、真ん中はオレンジ・グレープフルーツ・パッションフルーツのパフェ。ポートワインを少しいただいた後、緑茶!
食後はロンプラを開いてベナンの予習を。
正直なところガイドブックはあまり当てにならないこの地域、色々と調べるよりはフランス語でも勉強した方がはるかに役立つと思います。英語はサッパリ通じないエリアですので。
とにかく食べまくり飲みまくりの空の旅、アイスクリームもぺろり。
着いてしまえば上品なスイーツとは程遠い世界、機内のお菓子もありったけもらって来ました(笑
フライト時間は 6時間20分。
現地時刻 19時50分、無事ベナンの首都 コトヌー Cotonou に到着しました。
ベナン入国
ベナンへの入国には事前に ベナンビザ の取得と イエローカード の提示が必要です。
かなり離れていますがアフリカではエボラ出血熱が流行っており収束していない時期。入国審査の手前で検疫があり、体温測定をしていました。機内で配られたのは問診票らしく、改めて入国カードを記入。手続き自体は至って事務的でスムーズでした。
一国の空の玄関口とは思えないほど薄暗いカジェフォウン空港。
ATMは国際ネットワークにつながっていないようで、空港内の両替屋にて現地通貨であるセーファーフランを入手しました。ホテルの送迎を頼んであり、イビス・コトノウ ibis Cotonou に宿泊。日本大使館の隣にあって、Wi-Fiやクレジットカードが使える数少ない近代的なホテルです。
意味不明!まさか帰りの飛行機に乗れず
頻繁に国際線に乗っていると稀に乗り遅れてしまうのですが…
よりによってアフリカくんだりで積み残されるとは夢にも思いませんでした。
辛くも楽しかった西アフリカ3か国(ベナン・トーゴ・ガーナ)の旅行を終えて半月ぶりにコトヌーへ戻って来ました。
相変わらず薄暗いなぁと思いつつセキュリティチェックに向かったら「今日は既にチェックインを締め切ったよ」と言われてしまい。日に何本もフライトがある訳でもないこの地でそんなバカな!制止する警備員を振り切って押しかけたカウンターでも「オンラインチェックインを済ませていないと乗れない」と取りつく島なし。何のためのチェックインカウンターだよ(怒)そして未だに停電が日常茶飯のベナンでオンラインチェックインとは!
特に預入れ荷物は無いし、ターミナルと言っても搭乗口は一つだけという小さな空港です。それでも乗れないのは既に搭乗者リストを打ち出した後でシステムも落としてしまったとか何とか…いずれにしても分かったのはこの場でできることは何一つないという事実だけ。
最後の手段と思い上階にあるエールフランス航空のオフィスに問いただしに向かったところ、外まで人で溢れかえっていてさすがに青ざめました。そのうち何人かはクレジットカードで何がしかのお金を払って搭乗券を受け取っていましたが、上や下への大騒ぎをしているうちに定刻を迎え、とうとう目の前に駐機していた飛行機は飛んで行ってしまいましたとさ。万事休す。
まさか最後にこんなオチを用意してくれるとはアフリカ面白すぎる!ていうか帰れないじゃん。
皆さん途方に暮れながらも泊まっていたホテルに戻るらしく、週明けに市内のエールフランス航空オフィスに掛け合うそうです。
しかし人間って慣れるものですね、ベナンに来た時は黒人に囲まれてオロオロしながらホテルの送迎車を待っていたのに、今や日没後で真っ暗な中、たむろする黒人を蹴散らして通りに向かい、ゼム相手にドゥサンフラン!なんて大声を張り上げているんですから。怒り心頭ヤケクソ気味ではありますが(笑
その後の顛末は現地からツイッターでつぶやいたので端折ってしまいますが、日本のデスクに国際電話をかけて相談したところ直ちに週明けの便に予約を入れ直してもらえました。捨てる神あれば拾う神あり、日本で発券していてよかった!続くパリから日本へのフライト、その次の東京発バンコク行きもギリギリ変更ができて起死回生です。
さらに ベナンビザ の有効期限が3か月だったのは不幸中の幸い、オーバーステイという最悪の事態だけは回避できました。とにかく訳の分からないことが最悪のタイミングで起こるブラックアフリカは空港ですら気を抜けません。もっとも、それが第三世界の面白いところでもあるのですが…
コトヌー・カジェフォウン空港 Cotonou Cadjehoun Airport
改めまして、コトヌー・カジェフォウン空港(COO)です。
帰国が延びたのでウィダーという町を訪れて 帰らざる門 Porte de non retour という名所を見学できました。もしあのまま飛行機に乗っていたら何もベナンの田舎を見ずに発つところだったので、結果としては良かったと思うことにしましょう。もちろん今回はオンラインチェックインも済ませました。参ったか、ザマァ見ろ!って感じですよ、まったく。
しかしさすがに4時間も前に来るとやることが無い(笑
職員に尋ねてみたらどうやら ビジネスクラスラウンジ があるようで覗いてみました。こんな辺境のラウンジ情報が役に立つ観光客がいるとも思えませんが、一応写真を載せておきます。当地では日本人どころか旅行者すらついぞ一人も見かけませんでした。
殺風景なラウンジ内はまるで夜の病院の待合室みたいな光景ですが、スナックやお酒も準備されていました。もっとやるべきことがあるだろう!と悪態をつきつつも、せっかくなので出国を祝してココナッツリキュールのパイナップルジュース割りを一杯。しかし見事に誰もいません、乾杯する相手もおらず、そのうちスタッフまで居なくなる始末。
コトヌー発パリ行きエールフランス航空
復路のパリ行きは夜行便。22:40発、翌日5:50着のAF805便です。
来た時に比べてキャビンが恐ろしく空いていましたが、その空いている“理由”はあまり想像したくないところです。
お席に座ってしまえば、もうパリに着いたようなもの。
相変わらず聞こえてくるのはフランス語ですが、回りくどい表現がかえって耳に心地よいくらい。
自席からの眺め。
何という安心感でしょう、エールフランス航空。救命ボートに乗り込んで戦地から離脱する気分です。
機内誌を見ていたらオープンして間もないアマン東京の記事が載っていました。
左ページは4か月前に遊びに行った マイアミビーチ のアール・デコ歴史保存地区。今まで身を置いていた地域の光景とはあまりに乖離した写真ばかりで、さすがに気持ちがついて行かない。
機内にて夕食。
前菜の海老が美味しかったのでメインも海老にしてみました、海老尽くし!
サービスは手短で、来る時との温度差が大きいのが気になりますが、しかし疲れていたのかすぐに寝てしまいました。
消灯後はスタッフが出てくることもなく、この辺りはいかにもヨーロッパのキャリアらしいアッサリ感です。
パリから一発で来られるとはいえ、地理的な距離以上に遠い遠い遥かに遠い西アフリカ。
それでも今回の旅で様子が分かったので、次は内陸に位置する国か、さらに未知の世界である中央アフリカ諸国に足を延ばしてみようか、なんて考え始めている自身に思わず笑ってしまいました。飛行機に積み残された以外には大きなトラブルもなく、それ以上に多くのアフリカ人に助けられて、やっぱり僕は旅が好きなんでしょうね。
暁のロアシーに到着。
日程の都合でいったん入国します。着替えとシャワーのために、降機後は エールフランス航空のアライバルラウンジ に向かいました。
このエールフランス航空のA340型機ビジネスクラス、ライフラットシートとしては寝付きにくいようで近年は冴えない評価ですが、6時間あまり(よく乗る日本-バンコクと同程度)のフライトということもあって僕には充分快適でした。もし乗るなら日中便を選んだ方が、機内食がコースで出てきますし満足度が高いかも知れません。数が少ないもののヨーロッパのブロガーのレビューが英語でいくつかヒットするので合わせて参考にしてみてください。
ともあれエールフランス航空は非常にマニアックな路線をいくつも持っており、西アフリカだけでなくカリブ海などフランス海外県にも就航していますので、ありきたりな旅先で満足できない方はぜひパリを軸に上手く活用してみてください。
2015年, '15 フランス, '15 ベナン, '15 トーゴ
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