07.19

サモア旅行記 アピア観光
南太平洋の中心に浮かび、今も伝統的なポリネシアの習慣を守るサモア独立国。この旅行記では、その小さな首都アピアの主な見どころを一覧でご紹介します。政府や銀行の建物、市場やバスターミナルや教会などが集まっていてまるで箱庭みたいなアピアの町。その外れにはサモア独立前の列強による戦争の歴史を留める数多くの慰霊碑も残されていました。
旅程
ポリネシア旅行全体の日数は21日間で、フィジーのナンディ国際空港をハブにトンガ・サモア・バヌアツをアイランドホッピングしました。実際のアクセスや航空券代などは サモアへの行き方(フィジーエアウェイズ搭乗記) のページをご覧ください。サモアには3泊4日の滞在です。
ベストシーズン
平均気温は一年を通して27℃程度で安定しており、とても暑く日差しも強烈。
5~10月が乾季、11~4月が雨季で、特に12~2月は雨量が多い。比較的雨の降る3月に旅行したところ、雨にあったのは半日だけ、しかも夕方以降で(とは言っても外出できないほどのどしゃ降りでした)他の日はほぼ晴れてくれました。
空港からアピア市内への行き方
ガイドブック(太平洋諸島センター刊2024年版)の情報によると、ファレオロ国際空港からアピア市内へのタクシーは約40〜50分ほどで80タラが目安。
アピアから空港までホテルに呼んでもらったタクシーに乗ったところ80タラ(29.4 USD)でした。
首都アピア市内の見どころ
アピアの地図と主な見どころを以下に示します。
このページ内で紹介した場所は、赤、水色、緑のアイコンで示されています。
徒歩で半日もあれば見て廻れます。
暑いので岬の先のほうまで行ってみるなら片道はタクシーが快適。市内の相場は5タラで、請求された金額もこの通りでした。訪れた場所は以下の通りです。
- ビーチ・ロード
- アピア時計塔
- サモア政府庁舎
- サモア中央銀行
- サモア政府観光局
- アピア郵便局
- ムリバイ教会
- バエア・ストリート
- フガレイ・ストリート
- フガレイ・マーケット
- ムリヌウ・ロード
- アピア魚市場
- アピア・バスターミナル
- ドイツ旗記念碑
- イギリス・アメリカ記念碑
- サモア独立記念碑
- マリエトア墓陵
- 国会議事堂
- 裁判所
- アピア郊外
- ヴァイシガノ橋
- モルモン教会
ビーチ・ロード
Beach Road
まずは海に面して歩きやすいビーチロードから。
アピアで泊まった シェラトン・サモア・アギーグレイズ・ホテル&バンガロー Sheraton Samoa Aggie Grey’s Hotel & Bungalows もこの通り沿いでした。
アピア時計塔
Apia Clock Tower
アピアの中心にある時計塔。第1次世界大戦の戦死者を追悼するために建てられたものです。
町一番のランドマークなので、ここから歩き始めると分かりやすいでしょう。
サモア政府庁舎
Government Building
ユニークな形のこの建物、泊まったホテルのお部屋からも見えていました。
屋上のドームはサモアの伝統的なファレをイメージしているそうです。
サモア中央銀行
Central Bank of Samoa
こちらも目立つ高層の建物で、セントラルバンクでした。
サモア政府観光局
Visitor Information Center
もしアピアから自力でウポル島観光に出かけるなら必ず立寄って情報を得ておきたいサモアのツーリストインフォメーション。とても親切で、郊外の観光名所へ行くバスや運賃なども教えてもらえました。レンタカーを運転する際に必要となる運転許可証(Temporary Driver’s License)の作成もこちらで可能です。この辺りは次回の旅行記で詳しくご紹介できればと思います。
アピア郵便局
Apia Post Office
郵便局を見つけたので切手を買ってエアメールを出しました。
バックパッカーの頃に比べると頻度が下がりましたが、こうして旅先から出した絵葉書は記念になって良いものです。
ムリバイ教会
Mulivai Immaculate Conception Cathedral
コバルトブルーの屋根が映える美しいカテドラル。
1885年に着工されたそうで、内部も美しく、ミサなどが行なわれていなければ見学できるようです。ただし保守的な国なので(この教会に限らず、特に女性は)露出の多い服装で教会に入るのはNGです。
バエア・ストリート
Vaea Street
時計塔から南に延びる大通りは、たぶんアピアのメインストリート。
ウポル島で見かけた唯一の外資系ファストフードのマクドナルドや、サモアには珍しい信号機もありました。
フガレイ・ストリート
Fugalei Street
バエアストリートに並行して走るフガレイストリートに大きなマーケットがあり、ドライバーさんがおすすめしてくれたので覗いてみました。
フガレイ・マーケット
Fugalei Fresh Produce Market
生鮮食料品を中心に衣料品や雑貨も売られている大きな市場です。
サモア語が話せなくても英語が普通に通じるのでお土産の買い物もしやすいと思います。
ハンドメイドのお土産がかわいい!
訪れた国では必ずマグネットを買っています。ここサモアでは、ココナツの殻にお花が描いてあってかわいいハンドメイドのものを購入できました。既に旅先が100か国を超えて久しいので貼り付ける場所のほうが無いんですけどね(笑
DMCはサモアで誰もが知るチキンのチェーン店
フガレイマーケットの近くにチェーン店のDMCを見つけて一休み。サモア人に教えてもらったフライドチキンの有名店で、チキンとシェイクで10タラと格安、しかもエアコンが効いていて生き返ります。ちなみにDMCという店名、なんとお父さん・お母さん・子どもたちの略だそうです。
ムリヌウ・ロード
Mulinu’u Road
ムリヌウ半島はかつて王都があった場所。そのため時計塔から北西に延びるムリヌウロード沿いにも見どころが点在しています。これら歴史的な記念碑については、現地エージェントの運営する Samoa Pocket Guide の記事が比較的分かりやすくまとめてくれています。
アピア魚市場
Apia Fish Market
ガイドブックには載っていませんが、現地で情報を得たフィッシュマーケットにお邪魔してみました。大きなお魚がいっぱいで、声をかけて写真も撮らせてもらいました。売れたら店仕舞いらしく早めの時間帯に来るのが良さそうです。
アピア・バスターミナル
Apia Bus Station
ウポル島の各地へと出発するバス乗り場。
島内の観光名所は滝やプールなど場所が散らばっているので車のほうが効率的ですが、このかわいらしいボンネットバスを見つけてしまったら乗らないわけにはいきません。次回は余裕をもって滞在してローカルバスの旅にも挑戦してみたいと思います。
ドイツ旗記念碑
German Flag Memorial
1899年からのドイツ占領時代を記憶にとどめるための碑。
同年のベルリン条約でサモア諸島は米独間で東西に分割され、かつてドイツ領だった西側が現在のサモアになり、東側はアメリカ領サモアのまま現在に至ります。
イギリス・アメリカ記念碑
British and American Memorial
イギリスとアメリカが参戦した1899年のアピア包囲における戦死者を追悼するもの。
サモア独立記念碑
1962 Independence Memorial
こちらは1962年1月1日にニュージーランドから独立したことを記念するもの。当時の西サモア共和国はポリネシア初となる独立国でした。Samoa is founded on God の文字がキリスト教の国であることを感じさせますね。
マリエトア墓陵
Malietoa Tomb
19世紀末に“サモア国王”を名乗ったマリエトア・タヌマフィリⅠ世 Malietoa Tanumafili I と、父ラウペパ Malietoa Laupepa の墓。
国会議事堂
Parliament of Samoa
ドーム型の屋根が特徴的な国会議事堂。
これもやはりサモアのファレがモチーフになっています。ガラス越しに議事堂を覗くことができます。
裁判所
アピア郊外
最後にアピア中心部から少し離れた場所をいくつか掲載します。
これらはタクシーなど移動中の車から見られると思います。
ヴァイシガノ橋
これは郊外というよりビーチロードの橋で、アピアで泊まった シェラトン・サモア・アギーグレイズ・ホテル&バンガロー Sheraton Samoa Aggie Grey’s Hotel & Bungalows の真ん前にありました。日本のODAで18億円をかけて架け替えられたものです。
モルモン教会
Apia Samoa Temple
アピア中心部から空港方面に少し行ったところにある目立つ建物はLDSの教会(末日聖徒イエス・キリスト教会)です。近年公式には“モルモン教”という呼び方が避けられていますが、現地のサモア人自身がそう呼んでいたのでそれに倣いました。
サモア人の信仰はキリスト教が100%ですが、その内訳をみるとプロテスタント(組合派)が3分の1、カトリックは2割に過ぎず、メソディストやモルモンなどさまざまな宗派が信仰されています。驚いたのはそれぞれに独自の教会があり、それらが村ごとに建っていたりします。帰国時、空港に向かうタクシーの運転手さんが一つ一つ(時には車を停めてまで)説明してくれたのですが、数が多いこと!ウポル島を訪れたら車窓から見える教会にも注目してみてください。
サモアの村と伝統的なファレ
村の話になったついでに、ウポル島の典型的な村の様子を一枚だけ。
サモアのおうちは大きな正方形の平屋で、なかなかゆったりとした造りに感じられます。気になるのはきっと家の前にある“柱だけの建物”でしょう。これは「ファレ Fale」と呼ばれ、来客を迎えたり家族で寛いだり、集会を開くための場所なのだとか。これが自宅より大きいんじゃないかと思われる家も多くて驚きます。
下の写真で中央に見えているのは、サモアの伝統的な丸い屋根をもった立派なファレの一つです。
なお、サモアでは勝手に村の敷地に入るのはNGとのこと。
さらにファレに上がる場合には靴を脱ぐ、足を人に向けない、年配の人が座っていたら必ず自分も座るなど細かいマナーもあるので、村にお邪魔するなら現地の人から招待を受けて行くことをおすすめします。村はたいていユニークな飾り付けがされているので、どこからどこまでが何という名前の村なのか一目瞭然です。そんなデコレーションの違いを外から眺めるだけでも楽しめると思います。
最後にサモア旅行にあたって心配な治安について。基本的には犯罪の少ない極めて安全な国であり、観光客に対してもとても親切でした。ただし、のんびりし過ぎていて色んなことを忘れられたりもしますけどね(笑
これも現地でサモアの人たちから聞いたお話ですが、何か犯罪を起こすと村八分になって追放されるので、それが治安を守っている面が強いとのこと。今もポリネシアの伝統を重んじ、酋長を頂点とした村社会がうまく機能している一端なのかなと感じました。
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