2014
02.13

旧市庁舎とラエコヤ広場 (エストニア・タリン)

タリン旧市庁舎 ラエコヤ広場

エストニアの首都タリン。旧市街の真ん中にあるのがタリン旧市庁舎の建つラエコヤ広場です。下町の中心として8世紀におよぶ歴史があり、今では往年の商人たちの館がカフェやレストランになっています。


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ラエコヤ広場(旧市庁舎広場)

ラエコヤ広場 Raekoja Plats はタリンの旧市庁舎の前にあり、ラエコヤとは市庁舎を意味しています。
この広場はタリン旧市街の中心であると同時に、僕らのお散歩のスタート地点。いつもここから歩き始め、ここを目指して帰ってきました。広場からは四方八方に石畳の道が伸びており、何度歩いても結局迷子になってしまいます。小さな町なので、地図を持たずにそぞろ歩くのもまた楽しいものです。

ラエコヤ広場

広場の中心にはコンパスが彫られた石があり、そこからはタリン旧市街にある5本の塔をすべて見ることができるそうです。本当かどうか、ぜひ試してみてください。

ラエコヤ広場の北東角を見てみましょう。
向こうに見えている尖塔はタリン最古の精霊教会のものです。

ラエコヤ広場

この一角には1422年開業の市議会薬局があり、昔は「ユニコーンの角の粉末」なんて秘薬も売っていたそうです。今も営業を続けており、ヨーロッパ最古の薬局となっていますので、長寿の秘薬を求めて覗いてみてはいかがでしょうか?

こちらはタリン旧市庁舎の西側。
右側に少し見えている尖塔は聖ニコラス教会のものです。聖ニコラス教会の前にはツーリストインフォメーションがあるので要チェックです。

タリン旧市街

タリンの町はハンザ同盟のメンバーとして13世紀から16世紀にかけて発展しました。旧市庁舎広場は町の中心にあり、市場や祝い事に使われたそうです。
2012年に訪れた時はご覧のように屋外コンサート会場になっていて、今でもイベントに使われているのが分かります。

ラエコヤ広場

こちらは2013年の写真です。
広場を囲む建物はカフェやレストランになっています。オープンテラスのお席はタリンの町歩きで一休みするのにもってこい。

エストニア旅行記

広場を行き交う人を眺めながらお昼ご飯。
バルト三国もまた、豚肉を使ったお料理がおすすめです。エストニアの名物料理には、豚の血と麦を詰めた「血のソーセージ」なんてものもあり、挑戦してみました。

タリン レストラン

この広場では、かつて処刑が行なわれた記録も残っています。驚くのはその理由で、なんとオムレツの味についての論争が原因だったそうです。

エストニア旅行記

ここから汽車の形をした電気自動車に乗って旧市街を一回りすることもできます。
タリンのおすすめホテル テレグラフや、中世風レストラン オルデ・ハンザもこのすぐ近くにあります。

タリン旧市庁舎

ヨーロッパでは市庁舎が見どころになっている町が数多くあります。
ここタリンの旧市庁舎 Tallinna Raekoda は、なんと北欧で唯一中世からそのままの姿を残しているそうです。

タリン旧市庁舎

この建物は1402年から1404年にかけて造られたもの。600年を超える歴史があるんですね。
市議会のホールは夏(7~8月)の間だけ見学が可能です。その他のシーズンも予約制で見られるようですが、残念ながらタイミングが合いませんでした。ゴシック様式とはいえ外から見ると地味なので、ぜひ中を見てみたいものです。

タリン旧市庁舎

旧市庁舎の上にはエストニアの国旗。
雨どいに、ドラゴンの装飾が付いていてビックリしました。(笑

エストニア 国旗

塔の高さは64mあり、その先端にはなんと人形が乗っています。風向計らしいのですが、町の人には「トーマスおじいさん」との愛称で呼ばれているとのこと。

タリン市ツーリストインフォメーションセンター発行の小冊子を見ると、その由来が詳しく説明されていました。昔タリンでは、貴族のみが参加できるアーチェリーのコンテストが行なわれており、ポールの先につけた木製のオウムを撃ち落とす競技だったそうです。誰もオウムを撃ち落とせなかったある年、群衆の中にいた貧しい家庭のトーマス少年が一発でオウムを撃ち落すことができ、彼はその後の戦争でも多くの手柄を残したそうです。後年タリンの市民が市庁舎の上にある衛兵の形をした風向計を見て、トーマスに似ていることから「トーマスおじいさん」と呼ぶようになったそうで。現在ではタリン市のマスコットにもなっています。

これから訪れる方のお楽しみのために、ここにはトーマスおじいさんの写真は載せないでおきますね。

タリン旧市庁舎

これまでヨーロッパではたくさんの都市の旧市街や広場を見てきました。
同じく市庁舎に面する広場としては、ベルギーはブリュッセルにあるグランプラスや、チェコのプラハにある旧市街広場が必見です。

でも、有名な見どころってとにかく観光客が多くて結構疲れるんですよね。タリンは派手さはありませんが、その静けさが大きな魅力です。バルト三国(エストニア・ラトビア・リトアニア)の旧市街の中でも、タリンの街並みは落ち着いていて特に気に入っています。エストニアには2年連続で来ちゃいましたが、また何度でも訪れたいと思っています。

ユネスコ世界遺産にもなっているタリン旧市街の見どころや全景はこちらをご覧ください。

プロフィール
Kitagawa

Kitagawa
南国のアイランドリゾートから地球の果ての辺境まで、4か国語の会話力を駆使して2008年から2024年までに100か国以上を旅しました!飛行機の搭乗歴は1000回を超え、2012年にはFAA(アメリカ連邦航空局)のパイロットライセンスも取得。バンコク在住。
当ブログでは今まで訪れた旅先から、写真を17205枚と心に残った体験を1101件公開しています。(2024.04.20)

2013年, 2012年以前, '13 エストニア, '12 エストニア

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