June 07, 2012

スイス鉄道の旅(2) レーティッシュ鉄道アルブラ線(クール→サンモリッツ)

レーティッシュ鉄道アルブラ線

スイス鉄道旅行

スイスのクールからサンモリッツへ鉄道2012年のスイス旅行、鉄道の旅。前回はチューリッヒからクールまでスイス国鉄のインターシティに乗車の様子をお伝えしました。続く初日の後半、クールから乗るのは、スイス最大の私鉄である レーティッシュ鉄道 Rhätische Bahn。しかも世界遺産として登録されている、アルブラ線です!


レーティッシュ鉄道 Rhätische Bahn

レーティッシュ鉄道(略称:RhB)は、スイス東部に400kmの路線を持つスイス最大の私鉄。有名な氷河急行やベルニナ急行などの観光路線も含まれています。もちろん、スイス鉄道パスで乗車できます。観光客からすれば、私鉄なのかスイス国鉄なのかは、特に意識する必要はなさそうです。

クール駅 Chur

クール駅 Churでは、チューリヒから着いた9番ホームのお隣に、サンモリッツ行きのレーティッシュ鉄道が待機していました。待合せ時間はたった 6分!素晴らしい接続の良さです。
新幹線を降りて、そのまま隣のホームから改札も通らずに名鉄に乗れてしまう…と書けば、この感動が伝わるでしょうか。

少しばかり車両のご紹介も…
下の写真で右側が、僕らが乗り込む客車を引っ張ってくれる Ge4/4 III 形電気機関車。同社の本線における主力機です。並んで左に停まっているのは、一世代前の Ge4/4 II 形電気機関車。台数ではまだこちらの方が多いようです。

スイス旅行記 鉄道の旅

646号機、Sta. Maria Val Müstair号。
エンブレムはかわいい2本の木…これは機体ごとに異なるイラストが描かれているようです。

Rhätische Bahn

客車はこちら、たぶんEW II 系と呼ばれる車体です。
乗換え時間が6分しか無いので、あまり悠長に写真を撮っている時間が無く…(笑

レーティッシュ鉄道

車内を見てみましょう。大半が2+2配列の二等車(セカンドクラス)となっているようです。
一等(ファーストクラス)は僅かで、ガラスで仕切られた手前側だけが、1+2配列のシートです。

スイス国鉄 一等車

一等車の全景。予約はまず不要ですが、一等のチケットかパスが要ります。

スイス国鉄 1等車

席数が僅かですが、なんと終点まで僕ら以外誰も乗って来ませんでした。この区画は貸切り状態で、右に左に現れる絶景を自由にカメラへ収めることができ、世界遺産でもある鉄道路線を満喫させていただきました。二等車とは料金の差が大きいので乗る人が少ないようですが、だからこそ買うなら一等がおすすめです。

座席にあるテーブルに印刷された路線図。この下はゴミ箱になっています。
スイスの鉄道はたいていテーブルに路線図が載っていますが、大雑把なので出来れば駅で詳細な地図を貰っておくと良いかもしれません。

レーティッシュ鉄道 路線図

乗車するのは、クールからサンモリッツまで。
この区間を アルブラ線といい、乗車時間は 2時間ちょうどです。

レーティッシュ鉄道 標高差

車内に掲げられたベルニナ急行の写真、しかもかの有名なブルージオのオープンループ!
やっぱりこの人気列車にも乗らなくちゃ…ということで、後ほど現地でなんとか席を押さえまして、ベルニナ急行にも乗車します。

ベルニナ急行

さて、クールからサンモリッツへと向かいます。
そんなに早くは走らないので、沿線の景色をのんびり楽しめます。

スイス個人旅行

そうそう、人気列車に乗るのも楽しいのですが…鉄道に興味がある方は、席が空いている普通列車の方が面白く感じるかもしれません。Kitagawaはこの区間、お食事の付いた氷河急行にも乗りましたが、写真を撮ることを考えると窓が開けられる普通列車にも捨てがたい魅力を感じました。ちなみに、急行って付いた名前の電車でも、走る速度は普通列車と同じで、所要時間は変わりません。(笑

世界遺産鉄道

さて走行する路線ですが、標高 570mのクールを出発した列車は、ライン川沿いを走り、アルブラ渓谷を登り、長い長いアルブラトンネルを抜けて、サンモリッツへと続きます。この間ほとんど登りっぱなしで、最高地点は 1820mにもなります。

スイス鉄道の旅

この標高差を、ラック式やスイッチバックを用いずに、ループ線を通ってぐいぐいと昇って行きます。なんとも力強い!
ふと窓の外を見れば、今走ってきたばかりの線路がすぐ下にあったり…

スイス鉄道ループ

この区間は橋も多く、その数は何と50!
中でも有名なのは、こちらの ランドヴァッサー橋 です。通過はあっという間なんですけどね、でも見逃せない名所中の名所です。

ランドヴァッサー橋

レーティッシュ鉄道アルブラ線の見どころは、氷河急行からも撮影することができました。
別のページにまとめてアップします。