2016
02.06

辺境旅行パッキング術、リュック一つでどこへでも。

バックパッカー パッキング術

旅のテクニック、Kitagawaの荷造りノウハウをご紹介。
普段はスーツケースで移動することがほとんどですが、行き先が中米やアフリカともなればハードな移動にリスクの高いエリアも避けては通れません。そんな旅先では超コンパクトな荷造りで対応!今日はその中身をお見せします。

ごついバックパックよりカワイイリュックで旅を楽しく

外観はトップの通り、バックパックというよりリュックですね(笑
これは2015年に西アフリカを旅したときの写真ですが、野営をするならともかくホテルに泊まるならこのサイズに収まってしまいます。バッグはブランドを問わず、旅が楽しくなるようなデザインのものを選んでみました。

重要なのは両サイドにメッシュのポケットが付いていることで、片側にはガイドブック(ここではロンプラの西アフリカ篇)と、他方にはペットボトルと折畳み傘を差していました。飲み水と地図やロンプラは常にパッと取り出せる場所にあると便利です。

あまり使わないものを底にする

底の部分は滅多に使わない&濡れても良いアイテムを水平に入れます。
この旅ではクッション代わりに使い捨てタイプの雨合羽(タイのセブンイレブンで購入)を大小1つずつ入れていました。

バックパック

幸い雨に降られることはありませんでしたが、草原のど真ん中でスコールに遭ったりすると傘では効きません。トルコの山中をツーリング中にズブ濡れになって以来、雨合羽を持ち歩くようになりました。もちろん旅のシーズンはできる限り乾季を選ぶようにしており、これは疫病を避けるにも有効です。

通信は衛星電話で全世界をカバー

一緒に見えている緑のメッシュバッグは衛星電話です。
空さえ見えれば世界中どこでも衛星回線で通話ができます、砂漠のど真ん中や海上であっても!

衛星電話

各国でSIMカードを買って云々なんて、欧米ならともかく言葉の通じない国をいくつも回るのにそんな悠長なことをしていられませんから。ただし実際に衛星回線を使うほど緊急の事態は滅多に起こらず、またアフリカ奥地の裸族バタマリバ人の村ですら地上波の携帯電話がつながったのは正直驚きました。

荷物は預けない前提で

後発開発途上国の旅行ではすべての物を常に持ち歩く前提で動いており、街歩きサイズのリュックにあらゆるものを詰め込みます。入り切らない物は持って行かない覚悟と言っても良いでしょう。

そもそも移動手段がまともに機能していない国も多く、時にはオフロードをバイクで走ったりするのに馬鹿でかいバックパックはあまりに負担が大きい。バスだって物より人を詰め込むことに熱心で大きなバックパックは車内への持ち込みを嫌がられます。リュックなら手元に置いておけて盗難防止にもなり安心。そして荷物を預けなければ他の車に乗換えたり景色を見てパッと降車することもできて実に機動的です。

また、気分や状況が変わってしまい、元の場所へ戻らない・戻れない・戻りたくないことも頻繁に起こります。そこで情報の少なく得体の知れない地域では移動中もホテルでも荷物を常にすべて持ち歩くようになり、軽さと小ささを極めるようになりました。

服はたたまない・小物はまとめない

小さくパッキングするためのコツはとても簡単。
まずは衣類圧縮袋やトラベルバッグなどの旅行グッズを一切使わないことです!

特に嵩張るのは衣類ですが、畳むのはシャツで1回、ロングパンツで2回まで。それをすべて平たく重ねてそのままリュックへ垂直にストンと入れてしまいます。これだけで3割減!とにかく畳まないことがポイントです。飛行機など長距離移動のときはジーンズ・ベルト・ジャケットなどを身に着けるとバッグはさらに小さくなります。

服 パッキング 旅行

すべての服を最大限に畳んだ状態でコレ。洗濯はホテルのランドリーサービスを利用、旅の後半は順に捨てても良し。

石鹸・シャンプー・歯ブラシなどの衛生用品は決して一つにまとめないで服の隙間に捻じ込みます。細々したものを束ねると却って無駄なスペースを喰うので、小物はホテルをチェックアウトする時に適当にバッグに突っ込んで終わりにするのが手っ取り早い。慣れると暗闇ですら何でも手探りで取り出せるようになりますから、一度試してみてください。

パッキング術

さらにこのリュックでもA4サイズのノートPC、マウス、ACアダプター、ヘッドセットを一式持ち歩いており、これは背中の部分にある薄いスペースに入れています。貴重品も一緒に入れて、移動中はここをダイヤルロックで盗難防止。そして仮にリュックごと荷物を失っても日程を変更せずに旅の継続が可能な対策も別にとっています。

カメラはポケットに

これだけ入れると写真の機材に割く余裕は無いので、カメラについては割り切り。
以前旅行用カメラのページでご紹介したCanon S110などポケットに入るコンデジ一つに任せます。これもコロンビアで一眼レフを強奪されて以来、観光客が極めて少ない国では目立たないことを重視するようになった結果です。

あって良かったもの

スリッパ、目薬、コンディショナー。

スリッパは飛行機の機内で貰えるパルプ製のものがホテルの室内履きとして便利。あとは埃っぽく空気が乾燥しているエリアでは目薬とコンディショナーがあると快適です。無いと困るのはコンセントの変換アダプター、ボールペン、爪切りなど。一方、要らなかったものはタオル!どんな田舎でもホテルと名が付けばタオルくらいはお部屋にあるので、これは持って行かなくても良かったかな。結果として傘も不要でした。

万が一の備えに

最後に、Kitagawaが辺境に行く時にしっかり揃えているのが万が一のメディカルキット。
すべて処方薬に当たるのでここでは詳しい説明を割愛しますが、マラリアの予防薬(一番左のマラロン、新薬のため高価ですがアフリカでは必須です)をはじめ整腸薬や鎮痛剤、抗生物質や高山病薬なども持ち歩いています。

抗生物質とマラリア予防薬

まとめ

後発開発途上国の旅行は移動がハードなうえに荷物まで多くなりがちですが、ホテルのサービスに頼ればかなりサイズを減らすことができ、旅も断然楽になる…というのが僕の経験です。パッキングの工夫で驚くほどコンパクトにまとまるので、旅程が流動的だったり情報の少ない地域に行かれる方はミニマルの荷造りをぜひお試しください。

そして旅先ではこんな感じでブログを更新中。

バックパッカー モバイル

これは最貧国であるベナン共和国のホテルのロビーですが、やはり辺境に行けば行くほど高級ホテルの有難みも痛感します。周りは国際協力や政府関係のビジネスマンばかりで、このリュック一つで遊びに来たと聞いて皆さん絶句していました(笑
旅に正解はありませんが、行き先やご自分のスタイルに合った荷造りで快適なご旅行を!

プロフィール
Kitagawa

Kitagawa
南国のアイランドリゾートから地球の果ての辺境まで、4か国語の会話力を駆使して2008年から2024年までに100か国以上を旅しました!飛行機の搭乗歴は1000回を超え、2012年にはFAA(アメリカ連邦航空局)のパイロットライセンスも取得。バンコク在住。
当ブログでは今まで訪れた旅先から、写真を17205枚と心に残った体験を1101件公開しています。(2024.03.29)

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